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セブンイレブン/「経済性志向が健康志向を上回る」松竹梅の品ぞろえで対応

2024年03月27日 16:00 / 商品

セブン‐イレブン・ジャパンは3月27日、2024年度の商品政策として、各カテゴリーで「松竹梅」の価格を意識した品ぞろえを強化する方針を示した。同日、幕張メッセで開催した2024年度商品政策説明会で、取締役常務執行役員の青山誠一商品戦略本部長兼商品本部長が明らかにした。

<青山本部長>

2024年の経済環境について、青山本部長は、「人口減少、少子高齢化は避けられない事実として、今後も継続する。そして、30数年ぶりにインフレとなり、消費者物価指数は上昇しているが、実質賃金はまだまだ伸びきれていない。そのため、健康志向よりも経済性志向が上回る状況が生まれている。消費の二極化はより鮮明になっているが、価値観の変化では、コストパフォーマンスを重視し、より低価格なものを購入したいという変化がみられる。節約はしつつ、ちょっとした贅沢も楽しむ反面、常に節約を意識し、必要なもの以外は買わない消費スタイルに対応するため、松竹梅という価格政策を継続して進めている」と述べた。

松竹梅の価格政策とは、まず価値訴求は継続しながらも価格帯のバランスをきちんと取る政策で、従来から行っている施策。2024年度も継続して、この政策に取り組む。

カップラーメンの事例では、まず「竹」にあたる基本商品の磨き込みを実施。セブンプレミアム「蒙古タンメン中本旨辛味噌」(本体220円)で対応。そして、経済性を求める「梅」の商品として、セブンプレミアム「醤油ヌードル」(138円)を投入した。期待感のある価値訴求商品としては、セブンプレミアムゴールド「すみれ札幌濃厚味噌」(298円)で対応している。

松竹梅の品ぞろえを強化した結果、2023年度は歴史的な猛暑の1年であったが、カップラーメンカテゴリーは、値上げによる売上金額ベースだけでなく、数量ベースでも前年を上回る実績となった。青山本部長は、「松竹梅、きちんとバランスよく品ぞろえすることが重要だということを、このカップラーメンの事例から学んだ」と語っている。

また、女性就業者の増加や単身者世帯の増加、家庭で料理する時間の減少や高齢者の手作りをほどほどにして、外食やスーパーの惣菜などを取り入れて食事をする調理定年といった変化を受けて、カップデリを強化した。

新たな売上を創出する商品として、スムージーを継続して拡大。ソフトドリンクでは、スターバックスコーヒーやゴンチャといった専門店とのコラボ商品、セブンプレミアムのカロリー0、糖類0、脂質0のトリプルゼロシリーズのラインナップを拡大している。

さらに、アイスクリームでも松竹梅の価格政策を展開。松はセブンプレミアム「銀座千疋屋まるでクラウンメロン」(298円)、竹はセブンプレミアム「まるで完熟マンゴー」(148円)、梅は赤城「ガリガリ君ソーダ」(80円)を中心に訴求する。

2023年はグミに代表される、新しい菓子が注目を集めた。ヒット商品も出たカテゴリーであるため、4月2日から新商品セブンプレミアム「チョコっとグミ沖縄県産マンゴー味」(100円)を導入する。

<チョコっとグミ沖縄県産マンゴー味>

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