ネットスーパー/人にお勧めしたい1位は「ライフ」欠品の少なさ支持集める
2021年02月18日 15:00 / EC
NTTコム オンライン・マーケティング・ソリューションは2月18日、ネットスーパー業界を対象に、顧客ロイヤルティを測る指標であるNPSのベンチマーク調査結果を発表した。
「NPS」(Net Promoter Score)は企業の成長率や収益性との相関が高い、顧客ロイヤルティを計る指標。NPSベンチマーク調査は、対象のネットスーパーの利用者が、友人や同僚、家族にそのサービスを「どのくらいおススメしたいか」がわかるもの。調査対象企業は、アマゾンフレッシュ、イオンネットスーパー、イトーヨーカドーネットスーパー、ライフネットスーパー、楽天西友ネットスーパー。有効回答者数は、1829件だった。
ネットスーパー5社のNPSトップはライフネットスーパー(3.1ポイント)となり、最下位の企業との差は33.0ポイント。ネットスーパー5社のNPS平均は、-19.7ポイントとなった。
19の要因別に満足度と重要度を分析したところ、重要度が高いにもかかわらず満足度が伸びなかった(重要度と満足度のギャップが最も大きかった)項目は、「欠品の少なさ」、次いで「配送料の適切さ」となっている。
ライフネットスーパーは、19の要因のうち、上記ギャップ項目となった「欠品の少なさ」、「配送料の適切さ」での業界トップの満足度に加え、「受け取り方法の豊富さ」といった利便性や、「割引の充実度」といった価格面での評価も高く、高いロイヤルティを実現しているという。
また、「批判者」(推奨度「0」~「6」を選択した人)、「推奨者」(推奨度「9」~「10」を選択した人)に対し、推奨有無の理由を自由記述で調査したところ、「批判者」の推奨しない理由としては、「商品の欠品が多く、配達間際になって商品の数が変わる」など、欠品により希望していた商品が購入できないこと、「以前は一定額以上購入すれば配送料が無料になったが、現在はそうならない」といった配送料への不満が多かった。ギャップ項目同様の2項目が、課題要因となりロイヤルティを押し下げている結果となった。
一方、「推奨者」の推奨理由としては、「いつでもどこでも注文できて、すぐに届けてくれるので便利」といった注文のしやすさや配達の利便性、「商品の種類が豊富で、お得に買える」など、商品や値頃感に関するのコメントが多く、ネットスーパーの特長である利便性、商品とその価格に対する評価が、ロイヤルティを押し上げている傾向が見られた。
■推奨者は批判者に比べ、年間の購入金額が3倍
対象のネットスーパーにおける年間の購入金額を調査したところ、ロイヤルティの高い推奨者は、批判者に比較し、年間購入金額が高かった。
「批判者」の年間の平均購入金額を「1」とした場合、「中立者」 (推奨度「7」~「8」を選択した人)は1.6倍、「推奨者」は「批判者」の3倍となり、ロイヤルティが高いほど、購入金額も高い結果となっている。
■コロナ禍で38.1%がネットスーパーの購入金額増
ネットスーパーを1年以上利用しているユーザーを対象に、新型コロナウイルスの感染拡大前と比較し、ネットスーパーでの購入金額に変化があったかを調査したところ、全体の38.1%のユーザーが、購入金額が増加した(増えた+どちらかといえば増えた)と回答した。
さらに、推奨セグメント別に購入金額の変化を分析したところ、推奨者は54.8%が購入金額が増加したと回答した一方、批判者は同26.7%にとどまった。
■調査概要
調査対象企業(アルファベット順、50音順):アマゾンフレッシュ、イオンネットスーパー、イトーヨーカドーネットスーパー、ライフネットスーパー、楽天西友ネットスーパー
調査対象者:インターネットリサーチモニターのうち上記ネットスーパーを、過去1年以内に利用した人
調査方法:NTTコム リサーチによる非公開型インターネットアンケート
調査期間:2020年12月10日~12月15日
有効回答者数:1829人
回答者の属性:
【性別】男性:53.0%、女性:47.0%
【年代】20代以下:14.1%、30代:19.4%、40代:22.3%、50代:17.3%、60代以上:27.0%
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