人手不足対策に期待/メガネ型ウェアラブル端末「b.g.」
2017年12月19日 15:06 / IT・システム
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ビジョナリーホールディングスの子会社エンハンラボは12月19日、「視覚拡張」をキーコンセプトに、メガネ型ウェアラブル端末「b.g.(ビージー)」の量産デザインを発表した。
使用者がつけやすく、疲れにくい設計と見え方のクオリティを両立。眼鏡を着用したまま使え、充電もしやすい仕様を採用した。
今後人手不足で悩む物流現場、ハンズフリーの便利さにより医療や防犯センサー・カメラの設置、聴覚障がい者向け字幕表示サービスなどに活用されることが期待されている。
2018年2月から企業向けに先行商品を納入、2018年春~夏には量産化する計画だ。
12月19日行われたビジョナリーHDの事業戦略説明会で、エンハンラボの座安剛史社長は、「眼鏡屋だからこそできる、眼に関するノウハウを生かした製品。わずかな視線移動で情報が得られ、内視鏡を見ながらの手術、製造現場などの引き合いがきている。物流現場での経験の浅いスタッフのピッキング作業のサポートなど物流現場での実証実験を来春行う」と話している。
「b.g.」は左右に2つのディスプレイを搭載し、ノンシースルー型の高解像度ディスプレイを採用。
「見え方のクオリティ」を追求した結果、両眼視を前提とした設計となっている。同時に「眼への負担」を考慮しており、長時間の作業や着用でも眼を疲れにくい仕様とした。
人それぞれ異なる「瞳」の位置を考慮し、左右のディスプレイ位置の可変性を追求することで、常に最適な見え方を提供する。
ディスプレイ位置は上下に可動し、「使用シーンに応じてディスプレイの表示位置を変えたい」というニーズに対応可能になっている。
ディスプレイを見る必要がないシーンにおいては、ディスプレイ部を上方に持ち上げることで視界から外すことができる。
両眼視を前提とした商品設計によりディスプレイ部は顔の中心部に位置している。そのため、左右の重量バランスを保ち、装着したデバイスがどちらか片方に傾くことがないデザイン。
また「見え方」と「かけ心地」を両立させるフレーム設計を採用した。メガネの聖地である福井県鯖江のメガネづくりの技術を活用、ベータチタン素材を用い頭部を包み込むようなフォルムにすることでフロント部に集中しがちな重量の負荷分散を図っている。
着用感を重視し、着用時の前後・左右バランスを追及したことで、快適な掛け心地を実現する。
機能は、ディスプレイ部分からつながっているHDMIケーブルを通じて外部デバイスと連携する。高解像度のデータを無線環境に左右されることなく、リアルタイムにディスプレイに情報表示が可能となっている。
また、給電はUSBケーブルを通じモバイルバッテリーを活用する構成とした。既存のバッテリーと接続可能にすることで用途に応じたバッテリー製品を選定できる。
接続するメインのデバイスはスマートフォンやRaspberry Piといったモバイルデバイスを想定。表示ディスプレイ以外の機能については既に他のデバイスが保有している機能(Wi-FiやBluetoothといった通信、カメラ、その他アプリケーション)によって利用が可能になる。
「b.g.」では専用の開発環境を設けるという概念を持たずに既存のアプリケーション開発環境を使用できることで、あらゆる領域でのソリューション化を図る上で、開発企業の参入障壁を低くすることを狙いとしている。
防水対応。
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