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日本アクセス/小売業のデジタル化を支援「情報卸」に挑戦

2019年07月25日 17:20 / IT・システム

日本アクセスは7月24日、新しい成長戦略の一環として、情報卸に挑戦すると発表した。小売業の成長やお客の支持拡大のためのデジタルマーケティング、ID-POS分析、需要予測などのIT戦略を支援する施策。

<情報卸の概要>

アプリケーションを活用した会員制度や販促、電子レシート、ダイナミックプライシング、需要予測・自動発注、AIの活用など、さまざまな既存のサービスを日本アクセスが取りまとめて、小売業に提案する。小売業へのソリューション導入に伴って、集積した顧客ニーズをメーカーに戻すことで、メーカーのマーケティングや商品開発にも役立つ機能の提供を目指す。

<情報卸の具体的な活動例>
情報卸の具体的な活動例

現時点では、構想段階で具体的な提案事例はまだないが、100%子会社のシステム会社D&S SOLUTIONSを活用して、小売業の情報システム化を支援する。子会社が情報卸の実務を担うことで、帳合いにとらわれずに、幅広い小売業への提案を目指す。

「商流」「物流」の次に必要になるのは、「情報流」と捉えた。ID-POSデータなどの情報は、日本アクセスから独立し中立の立場であるD&S SOLUTIONSが預かることで、情報を小売業の資産として安全に管理するという。

<中村常務執行役員>

取締役常務執行役員の中村洋幸商品統括・マーケティング管掌は、「スマートフォンの普及により、アプリ利用など消費者の購買行動は変化している。ECサイトは商品提案などで情報活用をしているが、リアル店舗を持つ小売業では情報活用が進んでいない。一つ一つのソリューションを導入すると費用と手間がかかるため、日本アクセスが各ソリューションを束ねて提案することで、小売業のデジタル化を推進したい」と述べた。

また、「情報システムを小売業が利用することで手数料をもらう手数料ビジネスモデルは考えていない。小売業のMDが改善され、売上が伸び、そのことを評価してもらい、結果的に日本アクセスの取引が増えるイメージだ。将来的には、データを活用した販促・売場提案も視野に入れている。最終的なゴールとしては、独自のサービスとして、メーカーの消費者に対するアプローチのプラットフォームを目指したい」と語った。

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