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日本フードサービス協会/7月外食売上15%減、パブ・居酒屋5~6割減

2020年08月25日 11:00 / 月次

日本フードサービス協会が8月25日に発表した外食産業市場動向調査によると、外食産業の7月度売上状況は、前年同月比15.0%減となった。

7月は、前半の店内飲食に回復傾向がみられ、ファーストフードなどのテイクアウト需要の伸びもあった。しかし、月半ばからは、東京・大阪等でのコロナ感染の再拡大や、小中学校の夏休みの短縮、西日本を中心とした長雨などが客足に影響し、多くの業態で依然として厳しい状況が続いている。

また、立地・業態間で回復のばらつきがあり、住宅地に近い郊外立地の店舗は比較的回復の一方、繁華街立地の店舗は苦戦が続いている。飲酒を伴う業態では他業態より回復が遅く、パブ・居酒屋前年比52.8%減、ディナーレストラン34.5%減となっている。

ファストフードは、業種間で差がみられるものの、店内飲食の回復とともに、テイクアウト・デリバリー需要の牽引で、全体売上は3.6%減、減少幅は前月(11.8%減)より縮小した。

「洋風」は、キャンペーンなどの好調に加え、新型コロナ感染再拡大による巣ごもり需要もあり、ドライブスルー等、テイクアウト・デリバリーが好調、売上は再び5.1%増と前年を超えた。

「和風」は、持ち帰り訴求のCMなどが奏功したところもあり、売上は回復基調の3.9%減。「麺類」は、引き続き商業施設立地店の回復がやや遅く、20.2%減。「持ち帰り米飯・回転寿司」は、回転寿司の回復が一服し、5.3%減。「その他」は、「アイスクリーム」が、梅雨明けの遅れなどから気温が上がらず足踏みの中、13.0%減となった。

ファミリーレストランは、月後半に客足が鈍り、回復傾向がやや鈍化、全体売上は22.6%減だった。

「洋風」「和風」は、例年の夏休み需要がなかったこともあり、回復鈍化、売上はそれぞれ27.5%減、27.8%減。「中華」も、回復が一服して11.4%減。「焼肉」は、各社まちまちとなったが、郊外立地の店舗が月前半に回復したことで、4.7%減となっている。

飲酒業態は、住宅地に近い郊外店を中心に客足が戻るなどで月前半には回復がみられたものの、コロナ感染が全国的に広がるにつれ、月半ばから再び客数は減少傾向にある。「パブ・ビアホール」は65.0%減、「居酒屋」は50.0%減だった。

ディナーレストランは、法人需要が見込めない中、個人客や家族宴会を中心に、月前半には回復傾向となったものの、コロナ感染の再拡大とともにキャンセルが相次ぎ、月後半は失速した。売上は弁当販売が下支えし、34.5%減となっている。

喫茶業態は、テレワークなどによりビジネス街立地での朝・昼需要が伸びず、回復はやや遅く、33.2%減となった。

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