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日本フードサービス協会/9月外食売上14%減、回復は限定的

2020年10月28日 11:20 / 月次

日本フードサービス協会が発表した外食産業市場動向調査によると、外食産業の9月度売上状況は、前年同月比14.0%減となった。

コロナの新規感染が9月上旬をピークに減少傾向を見せはじめたことで、特に月後半の4連休(シルバーウイーク)には一部で売上が前年並みまで回復、外食全体の売上は前年同月比14.0%と前月より2ポイント増えた。

しかし、感染者数は下げ止まりで、企業の在宅勤務が続く中、特に繁華街・ビジネス街、ディナー時間帯、飲酒業態の営業は苦戦している。また、前年より休日数が1日少なく、西日本が台風の影響を受けたことも回復に水を差した。

ファーストフード業態は、引き続き業種間で回復に差があるものの、テイクアウトとデリバリーの需要が堅調な洋風がけん引し、全体売上は4.5%減となった。

洋風は、ドライブスルーのテイクアウトやデリバリーの浸透などもあり、前月ほどではないものの好調な売り上げで3.3%増となった。和風は、高単価品やセットメニューなどを投入するも繁華街・ビジネス街での客足が戻らず、売上は7.2%減だった。

麺類は、昨年の好調と比べると、回復が緩やかで、売上15.4%減。持ち帰り米飯・回転寿司は、回復基調はあるが雨天の外出自粛もあり、売上6.0%減。その他は、アイスクリームが、昨年好調だったキャンペーンの反動もあり、8月と比べて6.7ポイント減の16.4%減となった。

ファミリーレストラン業態は、月後半にかけて客足が緩やかに回復し、全体売上は19.7%減となった。

洋風、和風、焼肉は、4連休に前年並みまで回復するところもあり、売上はそれぞれ24.3%減、22.3%減、8.3%減と前月より上向いている。

中華は、引き続きテイクアウト・デリバリー需要の支えもあり、売上8.7%減と前月並みとなった。

飲酒業態は、東京都による飲酒業態の営業時間短縮要請(15日まで)や、夜の時間帯の客足の停滞、ほぼ皆無の法人の大規模宴会などから、業態全体の売上は48.9%減、パブ・ビアホールは売上55.6%減、居酒屋は47.2%減と、大幅回復への道のりは未だ遠い。

ディナーレストランも、Go Toトラベルの旅行客など、立地によって集客の差がみられるものの、宴会需要ではなく小規模の会食を中心に少しづつ回復し、売上は28.7%減となった。

喫茶業態は、依然としてビジネス街立地での客足の戻りが弱く、売上は27.5%減となった。

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