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日本フードサービス協会/3月外食売上2.9%減、パブ・居酒屋39.7%減

2021年04月26日 10:20 / 月次

日本フードサービス協会が発表した外食産業市場動向調査によると、外食産業の3月度売上状況は、前年同月比2.9%減となった。

3月は緊急事態宣言が首都圏4都県で21日に解除され、市中への人出の回復がみられたものの、営業時間短縮要請は継続されたことから、全体売上は伸び悩んだ。

コロナ禍の影響がなかった前々年比では19.6%減と、依然として厳しい状況となった。とりわけ酒類提供の時間を制限されたパブ・居酒屋業態への打撃は大きく、売上は前年比39.7%減、前々年比67.9%減となった。

ファストフードは、持ち帰り需要で堅調を維持する洋風が牽引し、全体売上は3.9%増だった。

「洋風」は引き続きテイクアウトなど巣ごもり需要が堅調、売上9.1%増となり、前々年比7.9%増と上回った。

「和風」は、持ち帰りとともに新メニュー展開が寄与したものの、店内飲食は影響を受け売上は前年比2.6%減。「麺類」は、ランチのテイクアウトが堅調なところもあったが、ラーメンなどでは夜の営業短縮の影響が大きく、7.3%減。「持ち帰り米飯・回転寿司」は、「回転寿司」が雛祭りや卒業などの、家庭の慶事需要を取り込みテイクアウト好調、また店内飲食需要に回復が見られ、売上は9.4%増となった。

「その他」は、「アイスクリーム」などで電子決済還元キャンペーンなどが奏功したものの、営業時間の短縮により、売上は5.9%減となった。

ファミリーレストラン業態は、宣言解除後も営業時間の制限が続いた影響で、コロナ禍で大きく減少した前年にも及ばず、売上は9.7%減。「洋風」、「和風」ともに、宣言解除後のランチや週末にやや回復が見られたものの、ディナーの戻りが悪く、売上は「洋風」12.1%減、「和風」7.6%減。「中華」はテイクアウトが引き続き貢献し4.4%減。「焼肉」は夜間営業時間の短縮が続き、売上9.7%減となっている。

飲酒業態は、夜の酒類提供時間の短縮が続き、対前年比マイナスの売上が続いている。休業している店舗もあり、「パブ・ビアホール」は売上31.8%減、「居酒屋」は売上42.1%減となった。

ディナーレストラン業態は、前年は、宴会需要が大きく減少したことに加え、立地する百貨店の休業などで売上は大きく減少した。3月は、営業時間短縮の中でも営業できたこと、宣言解除後に短縮時間が緩和されたことで集客が回復し、売上は前年比1.1%増となったが、前々年比38.2%減と依然厳しい状況となっている。

喫茶業態は、地方を中心に徐々に客足回復の傾向がみられるようになったが、都市部ビジネス街などの戻りが遅く、売上は6.6%減となった。

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