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広島市/駅前は売場効率維持も市街地はオーバーストア状態に

日本政策投資銀行中国支店産業調査部は5月18日、「広島市商圏における商業環境~人口動態と消費支出からみる将来の姿~」を発表した。

調査によると、広島市の商圏を通勤・通学10%圏内とみなした場合、広島市の中区、安佐南区の2地区を除く、広島市内の多くの地区では生産年齢人口は横ばいないし減少傾向にあった。

安佐北区や広島市に隣接する周辺部では既に総人口が減少に転じており、広島市外から広島市内へ生産年齢人口が流入し、かつ広島市内においても中区、安佐南区に多様な都市機能を集約して市街地を形成する「コンパクトシティ化」が進展している。

広島市商圏の小売売上高は、市街地である紙屋町や八丁堀が位置する中区の規模が大きいものの、広島駅前と市街地を比較した場合、広島駅前は売場面積拡大のなか売場効率をおおむね維持する一方、市街地はオーバーストア状態にあり、売場効率の低下が続いていた。

<主要小売業のうち大型店舗の動向と業種別大型店舗>
主要小売業のうち大型店舗の動向と業種別大型店舗
出典:日本政策投資銀行レポートより(以下同じ)

広島市の主要小売業は、売上高・売場効率共に低下しているものの、1000m2以上の売場面積を有する大型店舗では売場効率が改善しており、広島市内は大型店舗の新規出店が進む一方で、小規模店舗が撤退するフェーズに入っていると推察される。

しかし、大型店舗のなかでも売場効率の改善傾向が顕著なのは飲食料品小売業に限られ、売場面積縮小にいたっている各種商品小売業や過剰面積により売場効率を悪化させている織物・衣服・身の回り品小売業は、すでに大型店舗間の過度な競争状態に陥っている可能性がある。

<百貨店・総合スーパーの売場効率>
百貨店・総合スーパーの売場効率

各種商品小売業のうち、百貨店と総合スーパーの売上高は、2009年の景況感悪化に伴い大幅に下落したのち、2014年に消費税引き上げ前の駆け込み需要を受け一旦増加したものの、長期トレンドでは減少傾向にある。

<売場効率の要因分析>
売場効率の要因分析

一方、売場効率は2010年を底に改善傾向にあるが、売上高と売場面積に分解して要因を分析すると、売場面積を縮小することで減収をカバーし、売場効率の改善を図ってきたことが見受けられるという。

<広島市商圏の人口推計と購買力量減少率>
広島市商圏の人口推計と購買力量減少率

広島市商圏の将来人口は、2015年から2025年にかけて2015年対比で4.1%減、2035年にかけては9.6%減となる見込み。

購買力量の変化をみると、2015年から2025年にかけて消費単価一定ケースでは3.0%減、消費単価低下ケースでは3.5%減となる。

203年にかけては消費単価一定ケースでは8.1%減、消費単価低下ケースでは9.0%と試算される。何れのケースも商圏の人口減少ペースに比べて穏やかに推移すると予想される。

■広島市商圏における商業環境~人口動態と消費支出からみる将来の姿~
http://www.dbj.jp/ja/topics/region/industry/files/0000030241_file2.pdf

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