セブンイレブン/紅茶「セブンカフェ ティー」今年度2000店に展開、レジ周り充実へ
2025年03月27日 11:23 / 商品
セブン‐イレブン・ジャパンは専用マシンによる淹れたての紅茶「セブンカフェ ティー」を強化する。2025年度中(~2026年2月まで)に全国約2000店に順次拡大し、2026年度には1万店での展開を目指す。
「セブンカフェ ティー」は、レジカウンターでカップ入りのコーヒーを提供する「セブンカフェ」の紅茶版。お客はレジで専用カップを購入し、専用マシンで抽出された紅茶を入れる。
熱湯に近い98℃の湯を注ぎ、80~100秒の最適な時間で蒸らすことで茶葉本来の香りが立ち、淹れたての味わいを引き出すという。
アールグレイ・アッサムブレンド・ダージリンブレンドの3種類の茶葉を用意。指定茶園で栽培された茶葉を使用する。
商品は「アイスティー」(Rサイズ税抜112円・Lサイズ195円)、「ホットティー」(R112円・L167円)、「アイスミルクティー」(R223円・L278円)、「ホットミルクティー」(R176円・L232円)から選べる。
「セブンカフェ ティー」は2023年1月から一部店舗で販売を開始しており、2025年2月末時点で首都圏近郊と北海道の約90店舗で販売している。
女性客に人気があり、コーヒーが午前中に購入されるのに比べて紅茶は比較的午後の時間帯に、スイーツや菓子などと一緒に購入される傾向があるという。そのため同社ではコーヒーとすみ分けができると分析している。
セブン-イレブンでは「セブンカフェ ティー」だけでなく、レジカウンターでのファストフードを強化し、売上構成比を変えていく。ポイントは「できたて品質」だ。
3月26日に開催された商品政策説明会で、執行役員商品本部長の羽石奈緒氏は「『できたて品質』として、中華まんやセブンカフェなど世の中にないものを作ってきた。今後、新しい商品も含めて商品のラインアップや売り方、お客様の体験価値も変えていく。この『できたて品質』をより身近に体験いただくことでセブン-イレブンとしても成長していきたい」と述べた。
その方針の一環で「若鶏のからあげ」5個入り(280円)を4月21日週から発売するほか、セブンカフェベーカーリーでは人気のカレーパンやドーナツに加えて、メロンパンやクロワッサン、チョコクッキー、スコーンといった新商品の投入も検討する。
すでに埼玉県の29店舗でこれらの「できたて」商品を拡充するテストを実施。その結果、29店舗で平均売上や客数が増加し、粗利益もアップ。さらにおにぎりやサラダなどのフレッシュフードとの併買も多くみられるという。
また、テスト実施中の29店舗では、デリバリサービス「7NOW(セブンナウ)」の注文件数が平均より1.5倍多い。羽石氏は「注文してその場で焼く、その場で揚げるため、『セブンナウ』の注文が劇的に伸びている。お客様の店の使い方の幅を広げるチャンス」と分析する。
同社では今後「レジカウンター周りを充実をさせ、できたて・焼きたて・挽きたての商品を提供していくことにチャレンジする」(羽石氏)との考えだ。
取材・執筆 比木暁
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