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ファーストリテイリング/9~11月、韓国不振・暖冬で営業利益12.4%減

2020年01月09日 10:50 / 決算

ファーストリテイリングが1月9日に発表した2020年8月期第1四半期決算によると、売上収益6234億8400万円(前年同期比3.3%減)、営業利益916億9000万円(12.4%減)、税引前利益1020億1500万円(8.2%減)、親会社に帰属する当期利益709億700万円(3.5%減)となった。

<ユニクロ店舗イメージ>
ユニクロ店舗

韓国ユニクロ事業と香港ユニクロ事業が大幅な減収減益となったことに加え、気温が高く推移したことで国内ユニクロ事業の利益改善が想定を下回った。売上総利益率は前年同期比で0.2ポイント低下し、50.2%。売上高販管費率は同1.5ポイント上昇し、35.9%となった。

国内ユニクロ事業の売上収益は2330億円(5.3%減)、営業利益は385億円(1.6%増)と、減収増益。既存店売上高(Eコマースを含む)は4.1%減だった。

トレンドのスウェット、レギンスなど、好調な商品も多くあったが、気温が高く推移したことで防寒衣料の需要が弱かったこと、ニュース性のある商品の魅力を十分に伝えることができなかったことから、既存店売上高は減収となっている。Eコマース売上高は247億円(4.1%増)と、店舗と同様の理由で伸び率が鈍化した。

海外ユニクロ事業の売上収益は2,807億円(3.6%減)、営業利益は378億円(28.0%減)。韓国と香港で大幅な減収減益となったが、これらを除いた海外ユニクロ事業では増収増益となっている。

各国・各エリアで早期の在庫処分を進めた結果、海外ユニクロ事業の売上総利益率は3.0ポイント低下したことに加え、売上高が計画を下回ったことで、売上高販管費率も1.4ポイント上昇した。

ジーユー事業の売上収益は729億円(11.4%増)、営業利益は123億円(44.4%増)。気温が高く推移した中で、それに対応した商品構成が奏功し、TVCMでキャンペーンとして打ち出したニット、薄手のアウターの販売が好調だったことで、既存店売上高は増収となった。

利益面では、素材の集約、早期発注を行ったことで原価率が低下したことに加え、値引率が改善したことで、売上総利益率は3.2ポイントと大幅に改善。売上高販管費率も、店舗のオペレーション効率化による人件費比率の改善、広告宣伝費比率の低下により、0.7ポイント改善した。

グローバルブランド事業の売上収益は361億円(11.4%減)、営業利益は18億円(31.5%減)。セオリー事業は、日本・米国で気温が高く推移したことにより、冬物商品の販売に苦戦し、減収減益となっている。

プラステ事業は、カットソー、カーディガンなどの秋物商品は好調だった一方で、アウターやボトムスなどの防寒衣料の販売に苦戦し、減収減益。コントワー・デ・コトニエ事業は前年同期並みの赤字となった。

通期は、売上収益2兆3400億円(前期比2.2%増)、営業利益2450億円(4.9%減)、税引前利益2450億円(2.9%減)、親会社に帰属する当期利益1650億円(1.5%増)を見込んでいる。

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