イオン九州 決算/3~11月営業収益は過去最高3919億円、新規出店と食料品堅調で

2025年01月10日 16:58 / 決算

イオン九州が1月10日に発表した2025年2月期第3四半期決算によると、営業収益3919億4100万円(前年同期比4.1%増)、営業利益33億100万円(50.5%減)、経常利益34億9500万円(49.2%減)、親会社に帰属する当期利益22億8900万円(47.1%減)となった。

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新規出店に加えて売上構成比の高い食料品の売上が堅調に推移したことで、営業収益は過去最高を更新した。

第3四半期連結累計期間で12店舗を新規に出店したほか、「イオンモール香椎浜(福岡県福岡市東区)」の敷地内に新たな商業施設「Kashii iina Terrace(かしい いーな てらす)」を開業。このうち、都市部小型スーパーマーケット「マックスバリュエクスプレス」は3店舗出店し、累計15店舗となった。

調剤併設型ドラッグストアと生鮮食品を扱うスーパーマーケットを融合したドラッグ&フード「ウエルシアプラス」は2店舗を出店、累計7店舗となった。一方、10店舗を閉鎖したことで、11月末における店舗数は339店舗となった。

商品別では、衣料品・住居余暇商品が6月の定額減税開始に合わせたセールスや猛暑対策商品の展開拡大、11月はブラックフライデーセールスを強化するなど消費喚起施策により、当該セールス期間の売上は好調だった。ただ、第1四半期は3月の天候影響に加えて前年のトラベル関連商品需要の反動、第3四半期は10月の記録的な高気温などの影響で伸び悩んだ。

売上構成比の高い食料品は、日常消費に対する節約志向の高まりへの対応として、「しあわせプラス(応援価格)」をはじめとする生活応援施策の品目数拡大や取引先と連携したオリジナル商品の展開、「トップバリュベストプライス」の展開強化など、値ごろ感を重視した訴求を強化し、売上は堅調に推移した。

販売促進面では、イオングループの公式トータルアプリ「iAEON」の新規会員獲得、アプリクーポン企画などの販促施策強化により需要喚起に取り組んだ。

既存店の売上高は第1四半期1.5%増、第2四半期3.8%増、第3四半期4.4%増と伸長した。

営業総利益は、戦略的に生活応援施策を強化したことで売上総利益率は前年同期に比べ0.3%低下したものの、売上高が伸長したことで売上総利益額は2.9%増となった。また、ショッピングセンター全体の集客に取り組んだことで、その他の営業収入は2.1%増となり、営業総利益は2.7%増だった。

販管費は、新規出店や既存店活性化の推進などの先行投資に伴う減価償却費増加や、人的資本投資を積極的に実施したことで、人件費が増加したほか、前期から出店を開始したイオンウエルシア九州における先行投資の経費が増えた。また、夏場以降の気温が高く推移した影響で電気使用量が増え、第3四半期の既存店の水道光熱費は15.1%増となった。

一方で、セルフレジや電子棚札などのDX投資や省力化什器の積極的な導入により、生産性は第1四半期2.0%増、第2四半期3.6%増、第3四半期4.2%増と改善傾向にあり、直近の11月度は8.0%増と大きく改善した。

通期は、営業収益5340億円(4.6%増)、営業利益106億円(2.1%増)、経常利益106億円(0.6%増)、親会社に帰属する当期利益51億円(27.4%減)を見込んでいる。

イオン 決算/3~11月最終赤字156億円、GMS事業の営業赤字192億円

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