ファミリーマート/EV用急速充電器の新型導入、23年度220店設置目指す
2023年01月23日 18:15 / IT・システム
ファミリーマートは1月24日、「千葉大宮インター店」(千葉市若葉区)で、より高出力化した新型の電気自動車(EV)用急速充電器を運用開始する。
<EV用新型充電器>
これに先立ち1月23日、同社はe-Mobility Powerと共同で、ファミリーマート店舗に設置されているEV用急速充電機を、2023年度中に220店舗を新型に順次入れ替えると発表した。入れ替えに伴い、現行型は撤去される。
ファミリーマートのクリエイティブオフィス&8 ゼネラルマネジャー補佐の山中伸哉氏は、「昨今のEV性能アップに加え、車のバッテリー容量自体が大きくなっているため、少しでも早く充電したいという顧客ニーズにお応えできるように、新型を導入していく」と趣旨を話す。
ファミリーマートは2010年より地域のインフラ拠点として店舗への急速充電機の設置を進めており、現在、流通・小売業界で最大となる全国約700店舗に設置している。2025年度を目安に全店へ新型充電器を導入予定だ。
既存の設置店700店舗以外にも、いずれは増設していく予定。その場合、各地域のEV充電器の利用状況を把握しているe-Mobility Powerが、増設したいエリアにあるファミリーマート店舗と協力し、土地の使用条件なども加味して設置の可否を判断する。
2社は新型充電器の拡充を一層進め、利便性の高い充電サービスを提供することでEVの普及推進を行い、低炭素化社会の実現に貢献していく。
<高出力化&2台同時充電を実現>
従来の充電器は20kwの出力だったが、2社の取り組みにより50~100kw級へ高出力化した(充電口1つあたりの最大出力は90kw)。より短時間での充電が可能になる。
<同時充電中の画面>
もう1つの特徴として、電力を供給する充電ガンを2つに増やしたことで、2台同時に充電できるようになった。これにより充電待ちが解消される。同時接続して充電する場合は、電力が分配されて出力が下がるが、それでも既存器の充電速度を上回るという。
今後導入する店舗の規模によっては、1口タイプの新型充電器(最大50kw)を導入する場合もある。
料金プランについて、e-Mobility Power発行の充電カードの場合、「急速充電プラン」は月会費税込4180円、「急速・普通充電プラン」は月会費4620円。都度利用料金はいずれも1分当たり16.50円。充電カードがない場合は1~5分利用で275円、以降1分あたり55円。
<e-Mobility Powerの吉畑氏>
新型器のこのほかのメリットについて、e-Mobility Power充電サービス部 公共インフラ推進部長の吉畑彩氏は「時間課金制のため、出力が大きい充電器の方がお得に充電できる。今回出力を上げたことで、より多くのユーザーが利用できるようになった。遠隔から制御できるのも新型の特徴で、不具合の内容によっては(スタッフの)出向無しで修復でき、故障で止まる時間も短くできる」と述べた。
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