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ローソン/CVSベイエリアのコンビニ96店を約48億円で承継

2017年11月22日 20:15 / 店舗

ローソンは11月22日、シー・ヴイ・エス・ベイエリア(BA社)のコンビニエンスストア事業の一部である直営店舗91店と加盟店5店を承継すると発表した。

<ローソン店舗>
ローソン店舗

対象事業に関して有する資産・債務その他の権利義務を、BA社を吸収分割会社とし、ローソンとローソンが直営店舗の運営を承継する目的で新設するローソンアーバンワークス(L社新設会社)に承継させる2つの吸収分割を行うもの。

分割の対価として、ローソンは約44億7300万円を、L社新設会社は3億6100万円を、BA社に対して交付する予定だ。分割の効力発生日は2018年3月1日を予定している。

BA社は1989年11月にサンクスとフランチャイズ契約を締結し、東京湾に隣接する東京・千葉・神奈川でコンビニエンスストアを運営している。

2012年1月にローソンと企業フランチャイズ契約を締結し、同年3月から「ローソン」ブランドで店舗運営を行っている。現在、東京65店、千葉43店、神奈川1店、合計109店を運営している。

2017年2月期の分割する事業の売上高は186億2400万円、売上総利益は53億500万円だった。

分割によりBA社の従業員約230人のうち、約160人がローソン子会社に承継される見込みだ。

BA社とフランチャイズ契約を締結している加盟店は、BA社をサブ・フランチャイズ本部とする契約から、ローソン社とのフランチャイズ契約に変更となる予定だ。

首都圏における大手コンビニチェーンの店舗数が毎年大幅に増加していることで新たな出店余地が狭まってきていた。

BA社の主力出店地域である東京都心部では、売上が見込める好立地は各社の出店意欲が高く、結果として店舗賃料水準が大幅に上昇していることなどから、収益性重視の観点から出店を見送らざるを得ないなど、新規出店による継続的な事業規模の拡大を図ることが難しくなっていた。

近年のコンビニ業界の再編を受け、BA社の出店エリアである東京都・千葉県内では直近2年間で約500店弱の店舗が大手ブランドの店舗へと転換された。

今後1年間でもほぼ同数の店舗数が転換される見通しであることから、大手チェーンによる寡占化がより進行することで、100店舗程度の規模だからできる独自商品の調達やサービスの提供などの強みを活かせる幅が狭まる可能性があることなどが要因となり、コンビニエンス・ストア事業の方向性を、BA社は検討していた。

一方、BA社が2015年夏から積極的に拡大しているホテル事業は、着実に稼働率や売上高は上昇しているが、開業時計画と比較し収益化に時間を要しているほか、各施設への設備投資額が大きいことから負債額も増加していたことから、今後のホテル施設の開業や不動産投資を進めるために資金調達方法を検討していたという。

こうした現状を踏まえ、各種検討を行った結果、ローソンが有する経営資源や出店交渉力に、BA社が創業以来培ってきた店舗運営力を組み合わせることで、より付加価値の高いサービス提供が可能となり、対象事業の更なる発展が期待できると判断した。

今後も市場の拡大が見込まれるホテル事業の強化や、新規事業の創出などへの取り組みに経営資源を集約するとともに、バランスシートの改善を図ることが、中長期的に経営を安定させ、株主価値の最大化に資するものと判断し、ホテル施設に併設する店舗や今後閉店を見込む店舗などの一部店舗を除き、対象事業においてBA社が有する資産・債務その他の権利義務を吸収分割によりローソンとL社新設会社に対し承継するという。

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