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イトーヨーカ堂/「クッキングサポート」開始20年、メニュー提案で新商品を定番化

2018年08月30日店舗

イトーヨーカ堂が展開する店内サービス「クッキングサポート」は、今年20年目を迎えた。

<クッキングサポートコーナー(大森店)>
クッキングサポートコーナー(大森店)

クッキングサポートコーナーは1999年から開始した取り組みで、毎日の食卓にもう一品を提案するメニューを紹介している。

現在、全163店中103店でクッキングサポートコーナーを設置。店舗のパート社員が、新商品や旬の素材を使って、新しい食べ方や料理のアイデアを提案している。

スーパーマーケット各社で、クッキングサポートコーナーの取り組み事例があるが、人件費や提供する食材のコスト負担と販売に対する効果について検証しにくといった課題もある。

<大築マネージャー>
大築マネージャー

イトーヨーカ堂でクッキングサポートを担当し栄養士の資格も持つ大築貴子企画・情報担当マネージャーは、「売上を上げるという視点ではなく、ストアロイヤリティを向上させる取り組みとして位置付け、お客と直接、会話をしながらさまざまなニーズを聞く場ともなっている」とクッキングサポート設置の狙いを説明する。

日常の食卓に上がるメニュー提案が、クッキングサポートの主な役割だが、今回、新たな取り組みとして、新素材を使用した新商品の販売で「クッキングサポート」を活用した。

<ベジート>
ベジート

3月から大井町店と大森店で、実験販売を始めた「アイル 野菜のシートベジート(にんじん)」「同(だいこん)」5枚(税込378円)で、「クッキングサポート」で試食販売を定期的に仕掛けた。

実験販売が好調なため、6月には販売店舗を首都圏120店に拡大し、7月からは全国に店舗に導入し定番化した。

ベジートは、野菜と寒天のみで保存料と着色料を使わずシート状に加工し、野菜の栄養・食物繊維を詰め込んだ新しい素材で、これまでにない新商品となっている。

ベジートの仕入れを担当する越智敏行加工食品担当マーチャンダイザーは、「まったく新しい素材を使った新商品で、味わいだけでなく使い方も知られていない。単にゴンドラ内に商品を展開するだけでは売れないと思い、クッキングサポートコーナーに常設売場を展開することを思いついた」と語る。

<クッキングサポートコーナー内に売場を設置>
クッキングサポートコーナー内に売場を設置

クッキングサポートコーナーでは、ベジートを活用したメニューとして、ベジートを活用した「野菜ロール」、海苔の代わりに野菜シートを活用した「ニンジン巻き寿司」、「フルーツロール」などを提案し、野菜シートの活用方法と味わいを実演販売で広めていった。

<提案メニューの一例>
提案メニューの一例

定番ゴンドラ内にも売場を設置しているが、販売比率は圧倒的にクッキングサポートコーナーの方が高いという。

越智氏は、「クッキングサポートコーナーは日常のメニュー提案をしているため、常に新商品に関連するメニューを提案しているわけではない。ベジートを活用したメニューは1月に1回程度だが、クッキングサポートコーナーに常設売場を作ることで、お客さんが使い方の説明を聞きやすい環境を作ることができた。まったくの新素材をつかった商品だけに、対面販売の効果が大きかった」と語る。

<常温ゴンドラ内の定番売場>
常温ゴンドラ内の定番売場

現在、クッキングサポートコーナーでは、月火、水木金、土日の週3回メニュー提案を実施している。

週初めの月火は、手間がかからない簡単なメニュー、水木金は日常的な食卓、土日は家族そろっての食卓を意識したメニューを提案している。

<メニュー提案の予定>
メニュー提案の予定

イトーヨーカドーのクッキングサポートコーナーには、常連客も多いため、当たり前のメニュー提案よりも、新しいメニューの提案を求められることが多いという。

「新商品の味が知りたい」「新しい使い方を知りたい」「新しい食べ方を教えて欲しい」といったニーズがあり、現在、「旬」「新しさ」「健康」「簡便」の4つのキーワードでメニューを立案している。

<レシピは印刷物で配布>
レシピは印刷物で配布

提案するメニューは、栄養士2人、管理栄養士2人、調理士1人で構成するクッキングサポートコーナーの運営チームが担当し、自社でメニューを作成している。

<メーカーとタイアップしたディスプレイ>
メーカーとタイアップしたディスプレイ

食品メーカーとのコラボレーションや雑誌とのコラボレーション、イトーヨーカドーが実施するフェアとの連携も意識したメニューを提案している。

<クッキングサポートのディスプレイ>
クッキングサポートのディスプレイ

新商品の味を知りたいといったお客の声もあるため、メーカーと協力したメニューも多い。

近年は、動画レシピサイトやレシピ投稿サイトが普及したことを受け、クッキングサポートに代わり、新商品の試食に特化したコーナーを設置するスーパーマーケットもある。

大築マネージャーは、「確かに新商品の味を知りたいといったニーズは強いが、試食だけならばマネキンによる試食で構わない。メニューを伴った提案があるからこそ、お客様とのコミュニケーションも深まっている」と語る。

<大森店では鮮魚コーナーに隣接してクッキングサポートを設置>
大森店では鮮魚コーナーに隣接してクッキングサポートを設置

小型店舗のため売場に余裕がないといった理由で、クッキングサポートを導入していない店舗もあるため、今後、小型のクッキングサポートコーナーを開発し、可能な限り全店にクッキングサポートを拡大していきたいという。

<調理器具も関連販売>
調理器具も関連販売

■イトーヨーカドーのクッキングサポート
http://www.itoyokado.co.jp/special/cookingsupport/index.html

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