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新型コロナウイルス/製造業・流通業の58%に課題発生、異常受注など

経営/2020年03月18日

日本ロジスティクスシステム協会(JILS)は3月18日、「新型コロナウイルスの感染拡大による物流への影響」の調査結果を発表した。

調査は、3月11日~13日、JILS会員企業の荷主と物流企業の会員789人を対象で、メール案内、WEB回答方式で実施した。有効回答数は182件(回答率23.1%/1社1回答)。

荷主では、製造業63社、流通業19社、そのた荷主5社、合計87社が回答した。物流企業では、運輸25社、倉庫18社、利用運送・物流管理業10社、物流子会社37社、その他物流業5社、合計95社が回答した。

荷主企業に、「新型コロナウイルス感染拡大により、物流面での課題が発生しましたか。(1つ選択)」と尋ねたところ、「一部に課題が発生した」38.27%、「全社的な課題が発生した」19.75%で、合計58.02%が課題が発生したと回答した。一方で、「影響はない」33.33%、「不明」8.64%となった。

<新型コロナウイルスの荷主企業への影響>
新型コロナウイルスの荷主企業への影響
出典:「新型コロナウイルスの感染拡大による物流への影響について」調査結果(以下同じ)

製造業では、「店舗事業、宅配事業において、マスク・ペーパー類の欠品や遅延によるイレギュラ作業が多発。一方で、特需により全体物量が増加しており、物流センター庫内作業者と配送車両の増強にて対応した」といった事例があった。

流通業では、「ニュース、SNSなどの情報により、スーパー、ドラッグストアに消費者が殺到することによる異常受注」「販売物量や注文物量の拡大により物流作業増大」「物量の増加、物流現場での需給調整、パートの確保」「日用消耗品の発注が急増し、お取引先倉庫での出荷作業が遅滞」といった影響があった。

<国内からの原材料や部品、商品調達・仕入れの影響>
国内からの原材料や部品、商品調達・仕入れの影響

「新型コロナウイルス感染拡大により、国内の取引先からの、原材料や部品、商品の調達・仕入れに影響がありますか(複数回答可)」と聞いたところ、「特に影響はない」が42.50%と最多となった。

一方で、「原材料や部品、商品の調達・仕入れに遅れが生じている」25.00%、「原材料や部品、商品の調達・仕入れが出来なくなったものがある」12.50%、「原材料や部品、商品の調達・仕入れの条件に変更・制約等が生じている」10.00%、「原材料や部品、商品の在庫の多寡・偏りが生じている」10.00%、「原材料や部品、商品の調達先・仕入れ先が変更となったものがある」7.50%となった。

製造業では、「原乳の余剰が発生し、脱脂粉乳など保存がきく製品の製造が増え、在庫が増加している」「直接の取引先は国内だが、海外に生産拠点、仕入先がある場合、商品の入荷に遅れが生じている」「素材が中国からの輸入により国内での製造に影響が出ている」などの影響があった。

流通業では、「一部商品の品切れ、納品遅れ、発売時期変更、定番商品に生産能力の集中など」「2月下旬から3月初旬の紙類の買い溜めパニックが起きた際は、紙類の欠品が発生。3月の学校休校によりカップ麺などの即食保存食品の需要が増加。但し、現在は通常に戻る。納豆、ヨーグルトなど健康関連食品の需要物量は現在も増大している」「マスクの仕入減少、一部取引先納品遅れや中止、納入数量制限、物流ネックによる在庫過多と滞留による偏り」などの影響があった。

<海外からの原材料や部品、商品調達・仕入れの影響>
海外からの原材料や部品、商品調達・仕入れの影響

「新型コロナウイルス感染拡大により、海外の取引先からの、原材料や部品、商品の調達・仕入れに影響がありますか(複数回答可)」と聞いたところ、「原材料や部品、商品の調達・仕入れに遅れが生じている」が36.25%と最多となった。

以下、「原材料や部品、商品の調達・仕入れができなくなったものがある」15.00%、「原材料や部品、商品の調達先・仕入れ先が変更となったものがある」13.75%、「原材料や部品、商品の在庫の多寡・偏りが生じている」11.25%、「原材料や部品、商品の調達・仕入れの条件に変更・制約等が生じている」7.50%が続いた。一方で、「特に影響はない」は30.00%だった。

製造業では、「中国由来の原材料について、量の不足並びに納期遅延が発生。これに伴い調達先を増やす等の対策を講じている」「輸入商品の入荷に遅れが生じている 出荷が増大している品目があり品薄や欠品状態になっている」といった声があった。

流通業では、「中国産のみならず、中国経由の商品の流通に遅れ。日々状況は変化している」「輸入繁忙期のため多大な影響が出ている」「中国の仕入れ先の生産が遅れた事でラインへ影響(遅れが発生)」といった声があった。

<国内での製品・商品の受注・納品・販売への影響>
国内での製品・商品の受注・納品・販売への影響

「新型コロナウイルス感染拡大により、国内の取引先に向けた製品・商品の受注・納品・販売に影響がありますか(複数回答可)」と聞いたところ、「大幅な受注・販売増となった製品・商品がある」32.91%、「製品・商品の納品に遅れが生じている」32.91%と同率で1位となった。

以下、「大幅な受注・販売減となった製品・商品がある」20.25%、「受注・販売量の制限や納品先・頻度等に変更が生じている」20.25%、「受注・販売できない製品・商品が発生している」16.46%、「在庫の多寡・偏りが生じている」16.46%、「納品条件の変更・制約等が生じている」12.66%が続いた。一方で、「特に影響はない」は18.99%となった。

製造業では、「ハンドソープ・固形石鹸は2月後半から3月に入り前年比2倍~3倍の販売推移」「量販店、通販用の商品が大幅な受注・販売増となり在庫少なく生産予定に影響が生じている」「飲食店で消費される製品の出荷量が減っている」「3月から、家庭向け加工食品の注文が大幅に増加した。一部商品に欠品が発生し、オーダー調整実施。出荷が極端に増加し、配送し切れない日もあった」「レトルト系や即食系商品の出荷が増大し、品薄や欠品状況となっている」「一般家庭向け加工食品は大幅受注により欠車など発生。外食関係向けは荷動きが悪い」「春夏の新商品が販売される時期だが、一部販売延期や特売の中止等が見られる」といった声があった。

流通業では、「学校が休みとなったことで、カップラーメンやレトルトカレーなどが異常に売れているため、メーカーでも品薄となっている。また全店異常受注なため、数量制限の実施」「マスク、消毒剤、医薬品にメーカー出荷制限が掛かっている」「2月下旬から3月初旬の紙類の買い溜めパニックが起きた際は、紙類の欠品が発生。自社で車両を手配し工場引き取りで対応した。即食系の加工食品の大量在庫(2カ月分)の要件が発生した」との影響が見られた。

<顧客から求められている対応>
顧客から求められている対応

「新型コロナウイルスの感染が拡大する中、顧客から求められている対応はありますか(1つ選択)」と聞いたところ、63.29%「ある」と回答した。「ない」18.99%、「不明」17.72%だった。

製造業では、「納品時の問診票の提出、マスク着用の義務化」「影響がどの程度あるのかについての情報提供」「COVID19関連商品の十分な供給」「納期調整の要望有り」「打合せの自粛、PCでの打合せ」「欠品、出荷調整の解消 、商品の安定供給」「納期回答を明確にすること」「商品の供給見通し」といった声があった。

流通業では、「レトルト、カップラーメン、水など優先的に準備して欲しいとの要請が多い」「商品の確保」「日用品の店舗納品時間を明らかにして欲しいとの声がある」といった声があがった。

緊急アンケート「新型コロナウイルスの感染拡大による物流への影響」

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