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キリン堂/ベインキャピタルGとMBO実施、非公開化で構造改革

2020年09月11日経営

キリン堂ホールディングスは9月10日、投資ファンドのBCJ-48が自社の普通株式に対してマネジメント・バイアウト(MBO)の一環として公開買付けを開始し、株式を非公開化し、構造改革を実施すると発表した。

マネジメント・バイアウトとは、公開買付者が自社の役員との合意に基づき公開買付けを行うものであって自社の役員と利益を共通にするものである取引のこと。

9月11日~10月26日、普通株式1株につき金3500円で買付する。

BCJ-48は、Bain Capital Private Equity, LP及びそのグループが投資助言を行う投資ファンドが発行済株式の全てを間接的に所有するBCJー47の完全子会社であり、対象者株式を所有し、対象者の事業活動を支配及び管理することを主たる目的として、2020年8月25日に設立された株式会社。

同日現在、ベインキャピタル、公開買付者親会社及び公開買付者は、対象者株式を所有していない。

最終的には、創業家の寺西豊彦氏、寺西廣行氏、寺西忠幸氏の公開買付者親会社の普通株式の所有割合の合計と、公開買付者親会社の完全親会社であるBCPE Knight Cayman,L.P.の所有割合が原則として 40対60となる数の公開買付者親会社の普通株式を所有する予定だ。

創業家の寺西忠幸氏と寺西豊彦氏は、「第1次中期経営計画(2015年2月期から2017年2月期まで)」及び「第2次中期経営計画(2018年2月期から2020年2月期まで)」と続けて売上高営業利益率3%の目標を達成すべく、単独で経営努力を続けてきたものの、いずれも計画の達成を果たせていない。

近時においては、事業環境・競争環境の変化はさらに激しさを増していることから、2019年4月上旬、上場企業として売上や利益を確保しながら構造改革を行うことには限界があると考えた。

仮に、キリン堂HD単独の経営努力で「第3次中期経営計画(2021年2月期から2023年2月期まで)」を達成できたとしても、ドラッグストア業界においては既に合従連衡が始まっており、ECプレーヤーの進出等も踏まえると、現在の改革スピードのままでは、マーケットシェアを他社に奪われ、中長期的により厳しい状況に置かれることが予想される。

そこで、寺西忠幸氏と寺西豊彦氏は、中長期的に関西地域を中心としたリーダー企業として、さらなるドミナントポジションを構築していくためには、既存の人事組織基盤や事業ノウハウだけでは限界があり、外部専門家の知見による支援も受けながら事業構造改革を実行する必要があるとの課題を認識するに至った。

寺西忠幸氏と寺西豊彦氏は、第3次中期経営計画で掲げている成長のための6つの重点課題「キリン堂公式アプリを活用した顧客戦略」「未病対策提案を軸としたヘルス&ビューティケアの強化」「作業の効率化」「お客様の『利便性』向上の売場改装」「処方せん取扱店舗数の拡大」「関西ドミナントの深耕」を解決し、競争環境が激化するドラッグストア業界で成長ポテンシャルを最大限発揮するためには、継続的な既存店売上の強化や新規出店に加えてM&Aの実行の両輪からなる事業構造改革を進めることが重要であると考えているという。

事業構造改革の具体的な施策として、店舗収益性の改善や積極的なIT投資による事業の筋肉質化、魅力ある売場・商品づくりを通じた売上成長、新店成長やM&Aを実行しなければならない。

しかしながら、寺西忠幸氏と寺西豊彦氏は、こうした事業構造改革についての取り組みは、中長期的に見れば大きな成長が見込まれる機会であったとしても、それらの施策が早期にグループの利益に貢献するものであるとは考えにくく、計画どおりに事業が展開しない事業遂行上の不確定リスクに加え、短期的には売上高・収益性が悪化することも懸念しており、上場を維持したままでこれらの施策を実施すれば、株主に対して短期的に株式の市場価格の下落といったマイナスの影響を及ぼす可能性も否定できないとして、上場を維持したままこれらの施策を実施することは難しいと考えた。

また、創業家を含む経営陣の考える成長のための大胆な施策が必ずしも全ての株主からの賛同を受けるとは限らず、例えば短期的な利ざやを得ることを目的とした投資家との間で会社の戦略についての理解に相違があった場合には、さまざまなコミュニケーションコストが発生することが想定され、経営陣のリソースを事業運営に注力することができなくなるリスクがあると認識しているという。

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