イズミ 決算/3~5月営業利益28.7%減、ランサムウェア感染被害に対応
2024年08月28日 18:05 / 決算
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イズミが8月28日に発表した2025年2月期第1四半期決算によると、営業収益1087億8400万円(前年同期比4.8%減)、営業利益58億1100万円(28.7%減)、経常利益60億6300万円(27.2%減)、親会社に帰属する当期利益39億3300万円(28.9%減)となった。
主力の小売事業では、2月15日に発生したランサムウェア感染被害の影響により、複数の不具合が生じた。不具合への対応を進め、5月1日にシステムが復旧し、一部サービスを除き正常化。以降は、ランサムウェア感染被害の影響により減少した客数の回復を図るべく、対応を進めてきた。
商品面では、ランサムウェア感染被害に起因した、発注システムの不具合による品ぞろえへの影響に対し、顧客の不便を最小化すべく商品供給体制の確保に尽力。システムの復旧に努め、5月1日には安定供給の体制が整ったという。
店舗面では、4月に「ゆめマート新大村(長崎県大村市)」を開業。生活雑貨「無印良品」、カフェ「スターバックスコーヒー」、分譲マンション等で構成された複合施設「SAKURA MIRAI SHIN OMURA(サクラミライ新大村)」内に位置しており、日々の暮らしを支え、地域とのつながりを大切にする交流拠点として「毎日通う楽しみ」を提供する。
5月には、NSC型オープンモール「ゆめモール合志(熊本県合志市)」を開業。熊本県初の「ゆめモール」として、ゆめマート熊本が運営する食品スーパー「ゆめマート合志」や、ドラッグストア、アパレルショップ、飲食店などの専門店を集約した、ワンストップ型のショッピングセンターで、地域密着型モールを目指す。
一方、既存店では大規模リニューアルを実施した。3月に「ゆめタウン平島(岡山県岡山市)」に「サンドラッグ」を、4月には「ゆめタウン学園店(広島県東広島市)」に「無印良品」を導入するなど、中型GMS店舗への大型テナント導入により集客力向上を図っている。
これらの取り組みに対して販売動向は、2月に発生したランサムウェア感染被害に起因した店舗の販売体制への影響で、販売は低調に推移した。3月・4月は商品の品ぞろえの不具合や、折込チラシやアプリクーポンなどの各種サービス休止など、営業活動が制限され、直営の食品・ライフスタイル売場で客数が減少したことを主要因として、販売が低調に推移した。
システムが復旧し、営業活動が正常化した5月には、客数の回復とともに販売状況も好転。一方、テナントでは、ランサムウェア感染被害の影響は限定的であり、飲食・サービスを中心に堅調だった。
通期は、2月に発生したランサムウェア感染被害からの回復見通しなどの合理的な算定が困難であったことや、西友の九州事業承継が業績に与える影響額を確定できなかったことから業績予想を未公表としていたが、現時点で入手可能な情報から得られた判断に基づき算定した業績予想を公表した。
営業収益5273億円(11.9%増)、営業利益265億円(15.7%減)、経常利益263億円(18.6%減)、親会社に帰属する当期利益144億円(29.7%減)を見込んでいる。
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