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冷凍食品市場/2017年度1兆4342億円に、ホテル向け需要拡大

TPCマーケティングリサーチは、業務用冷凍食品市場について調査を実施、その結果を発表した。

<冷凍食品の市場規模>
業務用冷凍食品の市場規模

2017年度の冷凍食品市場は、前年度比3.0%増の1兆4,342億円となった。用途別でみると、業務用が構成比63.7%の9,132億円、家庭用が同36.3%の5,210億円となっている。

業務用は、前年度比2.4%増となった。外食・中食産業における人手不足が深刻化する中、冷凍食品は調理の人員や手間を省き、短時間で提供できる点などが評価されている。

2017年度は、外食ルートでは主力の飲食店向けが堅調に推移するとともに、訪日外国人の増加により、ホテル向けの需要が大きく拡大。

中食ルートは、スーパーやCVS向けを中心に順調な推移となった。2018年度は、同2.8%増の9,388億円となる見込み。人手不足は今後も続く見通しであることから、各社はユーザーのオペレーション改善につながる商品の開発や提案を強化。

冷凍食品の導入による調理現場での簡便・時短・省力化、廃棄ロス削減、人件費や光熱費などのコスト軽減といったメリット訴求し、導入を促進している。

家庭用は、同4.0%増となった。ここ数年、唐揚げや炒飯などの大型商品が相次いでヒットし、市場をけん引している。

2017年度は、食卓向けのおかず類や炒飯などの主食類が拡大。加えて、生鮮野菜の高騰から、秋以降に冷凍野菜が拡大推移したほか、市場縮小が続いていた弁当向けアイテムは下げ止まりの傾向をみせている。2018年度は、同4.0%増の5,420億円となる見込み。

消費者の簡便調理食品に対するニーズは年々高まっており、特に増加傾向にある共働き世帯や高齢者、単身者からの要望が強いとされる。

そのため各社は、夕食向け惣菜や1食完結型メニューの拡充、家呑み需要をターゲットにしたおつまみアイテムの投入などにより、需要の取り込みを図っている。

加えて、CVSやドラッグストアでは、冷凍食品の販売を強化する動きがさらに活発化しており、市場拡大の追い風になるとみられる。

<分野別構成>
分野別構成

分野別にみると、フライ類が構成比24.5%を占める2,236億円で最大となった。次いで、農産物が同13.5%の1,234億円、水産物が同12.2%の1,110億円、調理食品類が同9.3%の853億円、麺類が同8.2%の750億円、ハンバーグ・肉団子が同6.0%の552億円で続く。

フライ類は、前年度比1.2%増となった。原料難・価格高騰からイカのフライ類が苦戦したものの、鶏のフライ類やクリームコロッケ、カツが伸び、全体ではプラス推移となった。同分野は中食惣菜や外食店におけるニーズが高く、引き続き堅調な需要が見込まれる。

農産物は、同2.0%増となった。要因としては、生鮮野菜の価格高騰による代替需要などが挙げられる。冷凍野菜は、廃棄ロスが出ない、下処理済み、価格安定といった点が評価されたもの。

水産物は、同3.0%増となった。同分野は、骨なし切身、焼魚・煮魚、寿司種が中心であり、自然解凍対応の焼魚・煮魚や寿司種といった利便性に優れた商品が伸長したことで市場が拡大している。

特に、自然解凍対応の焼魚・煮魚は調理する必要がなく、業務負担の軽減につながるとして、病院・介護施設や外食、ホテルなど幅広い業態から引き合いが増えている。

調理食品類は、同3.3%増となった。同分野には、丼の具や和惣菜、スープ、調理用ソースなどを含む。中でも丼の具は、1食ずつ加熱して盛りつけるだけで提供できることから、スーパーの惣菜売場や外食店、レジャー施設などで需要が伸びている。

麺類は、同2.2%増となった。同年度は、シェア上位企業を中心に主力カテゴリーが堅調に推移している。

このほか、デザート・菓子は、同3.2%増となった。要因としては、ホテル向けを中心に外食ルートの需要が拡大したことが挙げられる。

<企業別構成>
企業別構成

企業別では、ニチレイフーズがシェア12.1%の1,106億円でトップとなった。次いで、極洋が同7.8%の711億円、マルハニチロが同5.9%の541億円、テーブルマークが同5.5%の502億円。以下、日東ベスト及び日本水産が同4.6%、味の素冷凍食品が同4.4%で続く。

ニチレイフーズは、前年度比8.9%増となった。主力のチキン加工品や有名シェフ監修の「シェフズスペシャリテ」、農産物が伸長。

この要因は、全業態で価格帯と品質を上げていく施策が奏功したことが大きい。2018年度は、同4.4%増の1,155億円となる見込み。

極洋は、同6.1%増となった。2017年度は、主力の水産物が寿司種や「だんどり上手」シリーズを中心に順調に拡大するとともに、フライ類などの販売も伸びた。2018年度は、同11.5%増の793億円となる見込み。

マルハニチロは、同1.5%増となった。要因としては、上位カテゴリーがおおむね堅調だったことに加え、介護食が2ケタ増となったことが挙げられる。2018年度は、同2.2%増の553億円となる見込み。同年度は介護食の強化、CVSルートの拡大、量販惣菜向けチキン加工品の拡充に注力する方針。

テーブルマークは、同1.6%減となった。2018年度は、同1.8%増の511億円となる見込み。

日東ベストは、同3.2%増となった。トンカツや焼肉類、アレルゲン対応の「フレンズ」シリーズの売上が伸びるとともに、全てのカテゴリーが前年度を上回った。2018年度は、同3.3%増の435億円となる見込み。

日本水産は、同0.2%減となった。農産物は2ケタ増と大幅に拡大したものの、売上規模が大きいフライ類などが苦戦し、マイナス推移となった。2018年度は、同2.6%増の431億円となる見込み。

■調査要覧
<調査対象>
農産物(骨なし切身、焼魚、煮魚など)、水産物(カット野菜、ミックス野菜、フライドポテトなど)、畜産物(前処理した牛肉、豚肉、鶏肉 など)、フライ類(コロッケ、カツ、唐揚げ、天ぷらなど)、ハンバーグ・肉団子(ミートボール、つくね、豆腐などのハンバーグも含む)、餃子・焼売・春巻(にら饅頭、小籠包、ワンタンも含む)、卵製品(卵焼き、オムレツ、錦糸卵、スクランブルエッグなど)、調理食品類(丼の具、和惣菜、焼鳥、練製品、ソーセージ など)、麺類(うどん、スパゲッティ、ラーメン、日本そば、焼そばなど)、米飯(炒飯、ピラフ、オムライス、おにぎり、寿司 など)、スナック(グラタン、お好み焼、たこ焼、中華まん、ピザなど)、パン(焼成パン、半焼成パン(冷凍生地、未焼成パンは除く))、デザート・菓子(ケーキ、プリン、ゼリー、ホットケーキ、大福など)、介護食(ユニバーサルデザインフード(UDF)など)

<調査対象企業>
味の素冷凍食品、ニチレイフーズ、極洋、テーブルマーク、マルハニチロ、日東ベスト、日本水産、ヤヨイサンフーズ、大冷、味のちぬや、日清フーズ、ケイエス冷凍食品、ライフフーズ、キユーピー

<調査期間>
2018年6月~8月

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