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中小企業/軽減税率導入後の価格表示「総額表示」50.1%に減少

経営/2019年08月06日

日本商工会議所は8月5日、中小企業における消費税の価格転嫁等に関する実態調査の調査結果を発表した。

価格表示について聞いたところ、現在、64.7%が総額表示、35.3%が外税表示を採用していた。軽減税率導入後の価格表示については、50.1%が総額表示、36.1%が外税表示、13.8%が分からないと回答した。

<価格表示方法>
価格表示方法
出典:日本商工会議所発表資料(以下同じ)

テイクアウト・イートインが発生する事業者における「総額表示」の具体的方法では、両方の税込価格を併記25.9%、注意書きを掲示して片方の税込価格を表示12.9%、両方の税込価格を統一25.5%、別のメニューにする17.8%、その他17.8%となった。

一方で、「外税表示」の具体的方法では、両方の消費税額を併記17.5%、注意書きを掲示して片方の消費税額を表示13.1%、注意書きを掲示して税抜価格のみを表示38.9%、別のメニューにする17.5%、その他13.1%だった。

軽減税率制度への取り組み状況については、「自社商品が軽減税率に該当するかの確認」について対応済み42.8%、対応中34.4%、未着手22.8%となり、約80%の事業者が対応を進めている。

売上高別でみると、小規模な事業者ほど「未着手」の割合が増加。売上高5000万円以下の事業者では、44.8%が「未着手」と回答した。

未着手の事業者からは、「増税するかはっきりしてから対応予定」(大阪府 製造業)、「昔からの税理士にすべて任せている」(埼玉県 飲食業)、「現在、レジは使っていない。領収書等もすべて手書きで対応しており、今後もレジの導入予定はない」(埼玉県 飲食業)、「店内飲食のみで、テイクアウトは実施していないので対応不要と考えている」(群馬県 飲食業)などの声があった。

消費税率引上げ後の価格転嫁では、全体で68.0%の事業者が「転嫁できる」と回答した。一部転嫁できない23.2%、全く転嫁できない8.9%だった。

<取引形態別の価格転嫁・BtoC事業の売上高別の価格転嫁>
取引形態別の価格転嫁・BtoC事業の売上高別の価格転嫁

取引形態別で見ると、BtoB事業者では、転嫁できる76.4%、一部転嫁できない16.8%、全く転嫁できない6.7%。BtoC事業者では、転嫁できる64.4%、一部転嫁できない25.7%、全く転嫁できない9.7%となった。

売上高別に見ると、売上高1000以下の事業者は、転嫁できる56.4%、一部転嫁できない27.7%、全く転嫁できない16.0%となり、小規模な事業者は価格転嫁が難しい傾向が浮き彫りになった。

<消費税率引上げ後の価格設定方法>
消費税率引上げ後の価格設定方法

BtoC事業者に、消費税率引上げ後の価格設定方法を聞くと、全ての価格を一律2%引き上げる50.8%、事業全体で利益を確保する18.2%、一部の価格を据え置く23.0%、全ての価格を据え置く7.1%となった。

経理事務負担の状況では、売上高1000万円以下の事業者では、約3割が経理事務を「すべて社内で対応」しており、税理士等外部専門家の関与がなかった。

インボイス制度は課税事業者の約5割、免税事業者の約6割が「知らない」と回答。課税事業者のうち、それぞれ約1割が「免税事業者との取引は(一切または一部)行わない」、「経過措置の間は取引を行う予定」と回答した。免税事業者のうちそれぞれ約1割が「課税事業者になる予定はない」、「廃業を検討する」と回答した。

調査は5月7日~6月7日、各地商工会議所管内の会員企業3711件を対象に、経営指導員等によるヒアリングで実施した。回答事業者数は3305件で回収率は87.6%。

回答企業の業種別属性は、製造業12.3%、建設業5.7%、卸売業6.7%、小売業28.1%、サービス業13.6%、飲食業31.6%、印刷・出版業0.7%、その他1.4%だった。

■中小企業における消費税の価格転嫁等に関する実態調査
https://www.jcci.or.jp/190805kekka.pdf

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