セブン&アイ/買収提案のクシュタール社、成長の鍵は「ベストプラクティスの共有」
2025年03月14日 10:56 / 経営
セブン&アイ・ホールディングスへ買収提案を行っているカナダのアリマンタシォン・クシュタールは、3月13日に開いた記者会見で買収後の成長のポイントとして「ベストプラクティス(最善の手法)の共有」という言葉を繰り返した。
アラン・ブシャール創業者兼会長は、統合後の北米事業の成長戦略について問われた際に「ベストプラクティスを共有することが大事。我々は常にそのようにしている。100店舗程度の規模の小さい買収であっても、良いことをしていればそれを共有している。我々はいつもベストプラクティスを重んじ、それを横展開している」と説明した。
セブン&アイとの間でも同様に、両社の強みや知見を共有して生かすことで、シナジーを創出したい考え。
アレックス・ミラー社長兼CEOも「(セブン&アイには)サプライチェーンやプライベートブランド、食品のラインアップなど本当に素晴らしいものが整備されている。アメリカでもオンラインのデリバリープラットフォームは素晴らしい」と評価。一方のクシュタール社には「一流のオペレーターを抱えており、当社のオペレーション能力をセブン&アイに提供することができる」と説明した。
また、ミラー社長は「セブン-イレブン」というブランドについても言及。「セブン-イレブンのブランドはアイコニックで象徴的。我々はそこに投資をし、しっかりと成長させていきたい」と語り、日本国内だけでなく海外でも投資していく意向を示した。
クシュタール社は、セブン&アイ買収後の日本での方針として「農村部や郊外など地域で築いているコミュニティを維持していきたい。日本へ投資し、より多くの雇用を生み出したい。また、日本からの食品の輸出の向上も図っていきたい」(ブシャール会長)と語った。
クシュタール社では日本向けに専用のウェブサイトを開設。ウェブサイトのドメインは「growingseven.com」(セブンを成長させる)となっている。
ウェブサイトではクシュタール社の概要や取引のメリット、日本で目指す取り組みなどについて掲載している。
■クシュタールの日本向けウェブサイト
https://www.growingseven.com/
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