三越伊勢丹HD 決算/4~6月営業利益188億6800万円、統合後の過去最高を更新

2024年08月09日 15:34 / 決算

三越伊勢丹ホールディングスが8月9日に発表した2025年3月期第1四半期決算によると、売上高1296億9400万円(前年同期比9.3%増)、営業利益188億6800万円(118.0%増)、経常利益212億900万円(110.0%増)、親会社に帰属する当期利益137億200万円(101.3%増)となった。

三越伊勢丹ホールディングス

総額売上高は3179億円(14.5%増)だった。

売り上げ面は、日本人、インバウンド共に好調に推移し大幅な増収となっている。利益面も、営業利益、経常利益はともに統合後最高益を計上している。

百貨店セグメントの売上高は1076億6800万円(8.8%増)、営業利益は157億1600万円(134.5%増)となった。

総額売上高は伊勢丹新宿本店1020億円(21.2%増)、三越日本橋本店397億円(14.3%増)、三越銀座店304億円(34.9%増)。

国内百貨店は、首都圏店舗を中心に大幅な増収増益となりグループ収益をけん引したほか、地域店舗についても販管費のコントロールを継続して実施し、大幅に収益改善した。

また、引き続き顧客基盤の拡大に取り組んだ結果、デジタル会員(三越伊勢丹アプリ会員含む)の獲得が好調に推移し、同社が識別できる顧客(以下:識別顧客)の数が増加した。加えて、エムアイカード会員顧客の購買単価が向上したことにより、識別顧客売上高が増加している。

クレジット・金融・友の会業セグメントの売上高は82億5700万円(5.7%増)、営業利益は21億5300万円(94.6%増)。

エムアイカードでは、グループ百貨店でのクレジットカード取扱高が堅調に推移したことに加え、分割払いの利用増による割賦手数料が拡大したことで、収入が前年を上回った。

百貨店ならではの新しい金融サービスとして伊勢丹新宿本店において時計の保証サービス「ISETAN MITSUKOSHI WATCH GUARANTEE」を2024年1月よりスタートさせており、取り扱いブランド数の拡大や百貨店スタッフと連携した拡販強化により、計画を上回る加入件数で推移しているという。

宣伝費投下基準の明確化などの収支構造改革が奏功し、大幅な増益を計上している。

不動産業セグメントの売上高は64億7600万円(29.8%増)、営業利益は7億900万円(45.7%増)。

三越伊勢丹プロパティ・デザインは、高品質な内装や家具製作を強みとする建装事業において、付加価値の高い提案営業により、大型開発案件のホテルやオフィス、ブランドショップの改装などの受注が増加し、大幅な増収増益となっている。

その他セグメントの売上高は213億9900万円(6.8%増)、営業利益は2億3400万円(12.8%減)。

スタジオアルタでは、首都圏店舗を中心に屋外広告やデジタルサイネージ広告の受注が堅調に推移した。

三越伊勢丹ニッコウトラベルでは、海外旅行が本格的に復活した。海外募集型企画旅行で同社独自の欧州リバークルーズの催行本数を増やしたことや、百貨店の外商顧客を中心とする受注型企画旅行が好調に推移したことで、大幅な増収となっている。

エムアイフードスタイルでは「クイーンズ伊勢丹」を18店舗運営。新規出店として2024年冬に「クイーンズ伊勢丹 十条店(仮称)」のオープンを予定している。百貨店をはじめとしたグループの識別顧客であるエムアイカード会員に向けたキャンペーンの実施や、2023年10月にオープンした新小岩店と2024年3月にオープンした中野店の効果もあり、増収となった。

通期は、売上高5560億円(3.6%増)、営業利益720億円(32.4%増)、経常利益770億円(28.6%増)、親会社に帰属する当期利益580億円(4.4%増)を見込んでいる。

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