ウエルシアHD 決算/3~11月営業利益26.5%減、人件費増が響く
2025年01月08日 17:20 / 決算
ウエルシアホールディングスが1月8日に発表した2025年2月期第3四半期決算によると、売上高9519億1600万円(前年同期比4.6%増)、営業利益228億5600万円(26.5%減)、経常利益263億5200万円(23.2%減)、親会社に帰属する当期利益147億7800万円(27.5%減)となった。
売り上げ面は、調剤併設店舗数が今期112店舗増加(11月末現在2267店舗)し、調剤がけん引した。既存店売り上げが伸長、M&Aの効果もあり増収だった。
一方、利益面は人材への積極的な投資により人件費7.4%増、水道光熱費2.9%増となり、減益を計上している。
桐澤英明社長は決算説明会で「生活者の節約志向が継続している。10月まで気温が高く、季節品が不調だったが、第3四半期はほぼ計画通りの業績となった。賃上げで販管費は増えたが、広告費は効果のあるものに絞るなど適正化を進めている。また、ツルハHDとの統合は2027年12月をめどとしているが、早期に実現するよう進めているところだ」と述べた。
グループ会社別では、ウエルシア薬局はたばこ購買の減少、ポイントサービス変更の影響により増収減益。コクミンは都市部の人流増加などにより売り上げ・粗利の伸長継続し、増収増益となった。ププレひまわりは、2023年11月のポイントサービス切り替えによる会員移行期の影響で減収となっている。
ウエルシアメンバーWAON POINTカード登録者数は約970万人(ウエルシアメンバーは約1330万人)。WAON POINTカード提示率はウエルシアグループ全店で54%(2月末目標70%)だった。
店舗面では、グループ全体で64店舗の出店と40店舗の閉店を実施し、11月末のグループの店舗数は3014店舗。
さらに、市場ニーズ拡大に合わせた、H&BC定番売り場変更を約900店舗で完了した。棚替え実施前後で、節約志向で人気のセルフ化粧品カテゴリーは売上高平均2.0%増、粗利額は平均4.1%増となった。
全面改装は、11月末時点で68店舗(計画109店舗)実施した。
新規出店では、デザインなど大幅に変更したミレニアル&Z世代向け店舗「ハックドラッグBIOKA店」(横浜市青葉区)にチャレンジしている。
通期は、売上高1兆2950億円(6.4%増)、営業利益340億円(21.4%減)、経常利益380億円(20.4%減)、親会社に帰属する当期利益190億円(28.2%減)を見込んでいる。
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