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ミニストップ×ヤマハ/低コスト無人コンビニ実験店舗で音響通信技術活用

2022年06月30日 17:40 / 店舗レポート

ヤマハは7月4日、ミニストップとともに開発した音響通信技術「SoundUD」活用の無人ミニコンビニ実証店舗「ミニストップポケットSoundUD 0号店」をヤマハ東京事業所内(東京都港区)にオープンする。これに先立ち6月30日、報道関係者向けの内覧会を開催した。

<「ミニストップポケットSoundUD 0号店」外観>

コンビニエンスストア業界では人手不足の問題が深刻化しており、24時間営業が難しくなってきている。加えて、働き方改革の一環や、新型コロナウイルスの感染防止策としてテレワークが普及したことにより、オフィスなどのマイクロマーケットにおける売店などの維持も現状困難だ。

そこで登場した同店舗は、ミニストップが展開する初期費用0円のオフィスコンビニ「ミニストップポケット」に、「SoundUD」の技術を活用した機能を組み合わせることで、利便性を付加しながらも導入コストを数十万程度まで低く抑えた無人ミニコンビニの店舗形態を提案するというもの。

実験店舗は、既存の無人コンビニ「ミニストップポケット」スペースの周りを、施錠されたドア付きパーテーションで囲っただけのシンプルな造り。入店の際、入り口横に設置されたQRコードに、手持ちのスマートフォンをかざすだけで専用サイトの開錠画面に移行。その後、表示された画面をタップするとスピーカーから音響通信が発せられ、施錠解除して入店できるという仕組みだ。電波やGPSを用いた施錠システムでは、遠隔操作や他フロアからカギを開けられる等のリスクを備えているが、音響通信ならばフロア内にしか届かないため、無人ビジネスとの相性が良いという。

<ミニストップポケット>

「ミニストップポケット」は現在、約700店舗ほど存在するがオフィスコンビニとしての運用がメイン。これまで病院や学校、マンションなどの公共施設から要望があっても、セキュリティ面の観点から導入できなかった背景がある。そうした課題をヤマハの「SoundUD」を用いた簡易入店機能が解決。オフィス以外でも無人ミニコンビニが導入可能となり、公共施設の空き部屋・スペースにパーテーションを設置して運用できるようになった。

<「ミニストップポケット」のキャッシュレス決済>

決済は従来の「ミニストップポケット」同様、キャッシュレスのみ。交通系、WAON、楽天edyなどの電子マネー決済、QRコード決済に対応する。

<来店者に特典を付与する機能も>

ヤマハが開発した対応アプリ「おもてなしガイド」を利用すれば、店内に流れるBGMに反応して来店スタンプを付与したり、抽選に参加できるなどの特典を付与できる。特典を通常のミニストップで使えるソフトクリームの無料券にして、ミニコンビニ・通常店舗、双方での消費を促すといった運用も可能となる。

今回、実証店舗としてオープンする同店を運用する中でヤマハ社員らからのフィードバックを集め、今後の店舗拡大に活かす考えだ。具体的な増設時期は現在未定。

■ミニストップポケットSoundUD 0号店
所在地:東京都港区高輪2-17-11ヤマハ東京事業所内
営業時間:24時間365日(ビル休館日を除く)
店舗利用はヤマハ社員、ヤマハ東京事業所訪問客に限る

■対応アプリ「おもてなしガイド」
https://omotenashiguide.jp/

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