神明、むらせ/業務提携、総菜工場・物流共同化へ
2018年05月15日 14:00 / 経営
むらせと神明は5月15日、業務提携契約を締結したと発表した。
両社は提携により、原料米の共同調達・共同産地開拓、精米工場の共同利用、共同物流による配送効率化などに取り組む。
2社ともに従来型の米卸事業にとどまらず、中食、外食、加工食品事業を展開。米の消費拡大と、「日本の農業および米食文化を守る」ことを推進するなど企業文化を共有しており、厳しさを増す原材料調達、物流費高騰などの諸問題に協力してあたる。
課題ごとに分科会を設け、来月上旬に行われるキックオフミーティングから、具体的な提携内容について協議していく。
同日行われた業務提携に関する合同記者会見で、神明の藤尾益雄社長は、「当社は総菜工場は5拠点あるが、コンビニ・スーパーへの総菜など中食市場の伸びに設備の限界もあり、対応しきれていない。提携により、むらせの工場もあわせると北海道以外全国をカバーできる」。
また、物流に関し「都内向けの総菜の配送効率を考えると、むらせの関東の工場を利用できるのは、物流面でもメリットがある。現在、むらせの物流子会社ムラセエコラインに埼玉・千葉の配送を委託しているが、今後両社の物流を共同化し、トラックの積載効率を上げ、コストダウンしたい。物流拠点の共有も考えている」と説明した。
むらせの村瀬慶太郎社長は、「調達・物流をコストダウンし、商品・サービスで生産者や消費者に還元していく。当社は米離れの進む若い女性の取り込みに向け、フィットネス事業、ライスグラノーラなどに取り組んできたが、業務提携により、さらに新しいチャンレンジをしていきたい」としている。
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