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新型コロナウイルス/「マイナスの影響」小売66.9%、卸72.5%

2020年03月06日 16:00 / 経営

帝国データバンクは3月6日、新型コロナウイルス感染症に対する企業の意識調査(詳報)を発表した。

調査によると、新型コロナウイルス感染症による自社の業績への影響、「マイナスの影響がある」と見込む企業は63.4%となった。内訳は、「既にマイナスの影響がある」が30.2%、「今後マイナスの影響がある」が33.2%となった。

「影響はない」とする企業は16.9%だった一方で、「プラスの影響がある」(「既にプラスの影響がある」と「今後プラスの影響がある」の合計)と見込む企業は1.7%にとどまった。

<新型コロナウイルス感染症による業績への影響>
新型コロナウイルス感染症による業績への影響
出典:帝国データバンクプレスリリース(以下同じ)

「マイナスの影響がある」と見込む企業を日別にみると、日を追うごとに、マイナスの影響を見込む割合が増加し、2月14日の55.7%から2月29日には81.7%まで増加した。新型コロナウイルス感染症の基本方針決定以降は、その傾向が顕著に表れた。特に、「既にマイナスの影響がある」も2月14日の24.5%から2月29日には45.4%まで上昇しており、半数近くの企業でマイナスの影響を受けていた。

<マイナスの影響がある割合(日別推移)>
マイナスの影響がある割合(日別推移)

業界別では、卸売業72.5%、小売業66.9%、サービス55.0%が、マイナスの影響があると回答している。

<マイナスの影響がある割合(業界別)>

「マイナスの影響がある」と見込む企業を業種別にみると、「繊維・繊維製品・服飾品卸売」と「旅館・ホテル」が89.3%で最も高い。以下、「再生資源卸売」(87.5%)、「繊維・繊維製品・服飾品小売」(87.1%)、「飲食店」(80.9%)が8割台で続く。

他方、「プラスの影響がある」と見込む企業は、唯一「医薬品・日用雑貨品小売」(12.0%)が1割台となり最も高かった。

いち早い新型コロナウイルス感染症の終息を願うとともに、企業には、正確な情報に基づく冷静な対応を求めつつ、政府には正確な情報提供と企業の事業継続に資する具体的な支援策の実行が必要であるという。

<マイナスの影響がある割合(上位10業種)>
マイナスの影響がある割合(上位10業種)

調査期間は2020年2月14日~29日、調査対象は全国2万3668社で、有効回答企業数は1万704社(回答率45.2%)だった。

■新型コロナウイルス感染症に対する企業の意識調査
新型コロナウイルス感染症に対する企業の意識調査

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