帝国データバンクが2月9日に発表した価格転嫁の成功理由に関する企業アンケート結果によると、価格転嫁成功の理由1位は「原価を示した価格交渉」(45.1%)となった。
<価格転嫁ができた理由(複数回答)>

※出典:帝国データバンクホームページ
コスト上昇の程度や採算ラインなど「原価を示した価格交渉」のほか、「取引先への価格改定の通知」(28.7%)、「業界全体における理解の進展」(25.8%)などが上位にあがっている。
業界別では、「製造」において「原価を示した価格交渉」が63.7%と他の業界より高くなった。一方、「小売り」では、原価を示した価格交渉は難しく2割程度にとどまった。
<価格転嫁ができた理由~主な業界別~>

2023年における自社の商品・サービスの値上げ予定(実績含む)は、年度はじめでもある「4月」が 42.8%でトップだった(複数回答、以下同)。次いで、「1月」(28.1%)、「5月」(26.5%)、「3月」(20.6%)、「2月」(20.2%)が2割台で続いている。
<2023年の値上げ予定(実績含む、複数回答)>

主な業界別にみると、「製造」「卸売り」「小売り」はいずれも「4月」が最高となっている。とりわけ「小売り」においては、「4月」の値上げが6割を超えており、突出して高くなった。
<2023年の値上げ予定~主な業界別~>

アンケート期間は2023年2月3日~7日、有効回答企業数は1335社(インターネット調査)。
■問い合わせ先
帝国データバンク
東京支社 情報統括部
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E-mail:tdb_jyoho@mail.tdb.co.jp
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