ゆめが丘ソラトス/サステナブルな商業施設へ、生ごみのたい肥化など推進
2024年07月26日 14:16 / 経営
7月25日開業した相鉄グループの大規模複合商業施設「ゆめが丘ソラトス」(横浜市泉区)は、サステナブルな商業施設を目指し、さまざまな取り組みを行っている。
飲食店から出される生ごみを集め、NTTビジネスソリューションズの分解装置で1次発酵。リサイクルセンターへ運び、2次発酵後、たい肥化する。でき上ったたい肥は植栽の肥料にしたり、周辺農家に配布したりする計画となっている。
1日200㎏程度処理できる見込み。
約10店舗の飲食店から排出される廃食用油は、廃食用油などから製造される航空燃料・SAF(Sustainable Aviation Fuel)にリサイクル。日揮ホールディングス、レボインターナショナルとともに実施する。将来的には、地域からも回収し、エリア全体で廃食用油の再資源化を目指したい考え。
また、廃水を処理して再生水として循環利用する。
厨房(ちゅうぼう)排水や雑排水を中水増水設備で処理し、利用可能な水質レベルまで浄化する。トイレや植栽用の水として1日120トン再生する。
井戸水を上水として利用できる設備も設置している。
さらに、通常は焼却される衣服を生活者から回収し、リユース・リサイクルするサービス「するーぷ」も導入する。「するーぷ」は、不要になった衣類を、IoT機能を持つ回収ボックスに持ち込むことで、重量・容量に応じたポイントが専用アプリを通じてもらえる、JGC Digital(日揮グループ)が運営するサービス。
たまったポイントは、インフォメーションセンターでクーポンなどに交換可能。相鉄グループでは、相鉄ジョイナス(横浜市西区)、ジョイナステラス二俣川(横浜市旭区)でも回収ボックスを設置し、計3台を運用する。
そのほか、太陽パネルを約3000枚設置し、脱炭素化を図っている。年間電気使用量の約7.5%を太陽光発電でまかない、CO2排出量を年間約780トン削減する見込み。
また、年間電気使用量の約92.5%は東京電力からCO2フリーの電力を購入。相鉄グループの商業施設で、太陽光パネルがあり、CO2フリー電力で運営するのは、ゆめが丘ソラトスのみとなる。
取材・執筆 鹿野島智子
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