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公取委/コンビニ「仕入数量」「24時間営業」強制など独禁法上の改善要請

2020年09月02日行政

公正取引委員会は9月2日、「コンビニエンスストア本部と加盟店との取引等に関する実態調査」結果を発表した。

コンビニエンスストア本部と加盟店との取引等については、24時間営業をはじめとして、これまでの本部と加盟店との在り方を見直すような動きが生じており、また、前回の調査(2011年)からも一定の期間が経過していることから、取引の実態を把握すべく、我が国に所在する大手コンビニエンスストアチェーンの全ての加盟店(5万7524店、2020年1月時点)を対象とした初めての大規模実態調査を行った。

大手コンビニエンスストアチェーンに加盟する全国5万7524店にWEBアンケートへの回答を依頼し、1万2093店から回答を得た(回答率21.0%)。大手コンビニエンスストア8社、オーナー、コンビニエンスストア以外のフランチャイズ本部等及び業界団体に対する聞取り調査も実施した。

調査結果によると、本部による加盟店募集時の説明及び加盟後の本部と加盟者との取引の両方について、オーナーから懸念を示す回答がなされており、本部と加盟者との取引においては、「予想売上げまたは予想収益の額に関する説明」、「仕入数量の強制(無断発注の問題を含む)」、「年中無休・24時間営業」、「ドミナント出店」など、多くの取り組むべき課題が存在することが明らかとなった。

この調査に基づき、各社の本部アンケート結果を伝えるとともに、仕入数量の強制をはじめとした独占禁止法上の問題となり得る点を指摘。直ちに自主的に点検及び改善を行い、点検結果と改善内容を公正取引委員会に報告することを要請した。点検結果と改善内容については公表することが望ましい旨を伝えた。

また、独占禁止法上の考え方の明確化と問題行為の未然防止を図る観点から、今回の調査結果を踏まえ、無断発注の問題、年中無休・24時間営業及びドミナント出店等についてフランチャイズ・ガイドラインの改正を行う。

仕入数量の強制「ある」5割回答

優越的地位の濫用規制の観点から、加盟後の本部と加盟者との取引状況を調査。仕入数量の強制に関し、「本部から強く推奨され、意に反して仕入れている商品の有無」で「ある」が51.1%、「必要以上の数量を仕入れるよう強要された経験の有無」では「ある」47.5%となった。

66.8%は「時短営業に切り替えたい」

また、加盟店の現状に社会的な注目が集まる発端となった年中無休・24時間営業の実態について調査を行った。

本部が時短営業を容認する姿勢をとるようになったこともあり、24時間営業の加盟店数は2000店以上減少した(2018年度末:5万183店舗から2020年7月で4万8015店舗)。

オーナーの今後の意向は、「引き続き24時間営業を続けたい」と回答したのは33.2%にとどまり、66.8%は「人手不足などにより一時的に時短営業に切り替えたい」、「一度実験してみたい」「時短営業に完全に切り替えたい」と回答した。

従来、年中無休・24時間営業を行うことに顧客のニーズがある場合もあり、これを条件としてフランチャイズ契約を締結することについては、第三者に対するチェーンの統⼀したイメージを確保する等の目的で行われており、加盟者募集の段階で十分な説明がなされている場合には、直ちに独占禁止法上問題となるものではないとしてきた。

しかし、本部が、加盟者の募集に当たり、年中無休・24時間営業に関する重要な事項について、十分な開示を行わず、虚偽若しくは誇大な開示を行い、これらにより、実際のフランチャイズ・システムの内容よりも著しく優良、または有利であると誤認させ、競争者の顧客を自己と取引するように不当に誘引する場合には、ぎまん的顧客誘引に該当し得るとした。

今回調査した8チェーンにおいては、本部と加盟店とで合意すれば時短営業への移行が認められているところ、そのような形になっているにもかかわらず、本部がその地位を利用して協議を一方的に拒絶し、加盟者に正常な商慣習に照らして不当に不利益を与える場合には、優越的地位の濫用に該当し得ると今回の調査を踏まえて示している。

追加出店「本部からは何も提案されなかった」が62.3%

ドミナント出店については、1次商圏内のコンビニ店舗数が「多いと感じる」または「どちらかといえば多いと感じる」との回答は67.2%となった。

加盟契約において周辺地域に追加出店を行う場合には既存店に何らかの「配慮」を行うとして勧誘しているチェーンがある一方、1次商圏内に後から同⼀チェーンの店舗が追加出店してきたと回答した店舗に対して、その際どのような配慮を受けたかを尋ねたところ「本部からは何も提案されなかった」が62.3%だった。

公取委は、加盟契約において周辺地域への出店時には本部が「配慮する」と定めた上で、加盟前の説明において、何らかの支援を行うことや一定の圏内には出店しないと約束しているにもかかわらず、本部がその地位を利用してこれを反故にし、一切の支援を行わなかったり、一方的な出店を行ったりすることにより、加盟者に対して正常な商慣習に照らして不当に不利益を与える場合にも優越的地位の濫用に該当し得ると指摘している。

■コンビニエンスストア本部と加盟店との取引等に関する実態調査
https://www.jftc.go.jp/houdou/pressrelease/2020/sep/200902_1.html

■問い合わせ先
公正取引委員会
事務総局経済取引局取引部企業取引課
TEL:03-3581-1882(直通)

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