セブン&アイ、コカ・コーラ/店頭回収したペットボトル100%使用「一緑茶」発売
2019年06月05日 15:00 / 商品
セブン&アイ・ホールディングスと日本コカ・コーラは6月5日、店頭で回収したペットボトルを100%使用したペットボトル飲料を発売すると発表した。
2017年5月に発売した共同企画商品「一(はじめ)緑茶 一日一本」(機能性表示食品)500mlPET税別118円を、セブン&アイグループの店頭で回収したペットボトルをリサイクルした完全循環型ペットボトルを使用してリニューアルするもの。
全国のセブン‐イレブンやイトーヨーカドー、ヨークベニマル、ヨークマート、そごう・西武のセブン&アイグループ約21,400店(2019年5月末)で順次、発売する。
商品には、お客の協力によりセブン&アイグループの店頭で回収したペットボトルを使用した再生PET樹脂を100%用いた、リサイクルペットボトルを使用した。
リサイクルペットボトルを使用することで、製造コストは増加したが、リサイクル活動の認知度を高めるため、価格は据え置いた。
同日、都内で開いた会見で、セブン&アイ・ホールディングスの井阪隆一社長は、「環境問題への関心が高まっている中で、プラスチック対策も課題となっている。ペットボトルをリサイクルして、再び商品化するのは、衛生面の問題もあり、非常に難しいが、リサイクルの仕組みをお客様に分かりやすく見える化するために、今回の取り組みに至った」と語った。
日本コカ・コーラのホルヘ・ガルドゥニョ社長は、「コカ・コーラは世界で、2030年までに容器原材料として50%のリサイクル材を使用し、販売した製品と同等量の容器を回収する目標を掲げており、これを実現するためのパートナーを必要としていた。環境問題対策は、これまでの競合関係と異なるもので、1社ではできない課題であり、さまざまなパートナーと連携して、環境問題を解決していきたい」と述べた。
セブン&アイグループ環境部会の高橋広隆プラスチック対策チームリーダ―は、「プラスチック対策は、1社だけで解決できる問題ではないため、さまざまな企業との連携を視野に入れている。一緑茶の発売は、取り組みの第1歩と位置付けている。リサイクル材には、コストアップの要因はあるが、飲料業界No.1の企業とコンビニ業界No.1の企業が手を組むことで、リサイクルでもスケールメリットを出せる体制を構築したい」という。
両社によると「特定の流通グループの店頭で回収したペットボトルを100%使用したリサイクルペットボトルを原材料として使い、ふたたび同一の流通グループにおいて商品として販売する取り組みは、世界で初めてとなる」という。
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