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三井不動産×ビームス/RFID活用し商品情報把握、販促効果も検証

2020年02月13日 16:30 / IT・システム

三井不動産は2月13日~4月24日、ビームス、大日本印刷(以下:DNP)と共同で、商業施設内における商品情報の自動データ化を目的として、RFID(Radio Frequency Identification)を活用した商品情報の読み取りについての実証実験を行う。

<RFID活用実験>
RFID活用実験

RFIDとは、読み取りアンテナから発する電波により、非接触でRFIDタグに入力されている情報を読み書きする技術で、経済産業省によるコンビニエンスストアでの実証実験が行われるなど、様々な分野での活用が注目をされている。

ビームスが運営する「B:MING LIFE STORE by BEAMS」では、2017年3月に全店舗へのRFID導入を完了。DNPでも、「RFIDを活用したサプライチェーンにおける情報共有の実証実験」へ参画するなどの取り組みを行っている。

<実際に使われているRFIDタグ>
実際に使われているRFIDタグ

実験では、三井ショッピングパーク ららぽーとTOKYO-BAY、ららぽーと立川立飛に出店している「B:MING by BEAMS」店舗内に複数のRFID読み取りアンテナを配置。商品に取り付けられたRFIDタグ情報を自動的に読み取る。

<RFIDタグ情報を自動的に読み取る>
RFIDタグ情報を自動的に読み取る

この技術を用いて、店舗内の商品在庫情報を自動的にデータ化することができるようになる。

これまでの商業施設では、顧客が各ショップにどのような商品が置いてあるか、その商品がどのショップにあるのかを把握することができなかった。

今回RFIDを活用することで、これらの問題は解決され、事前に買いたいものがショップにあるかを調べ、その商品がどこのショップで取り扱っているかも把握することでより利便性の高いショッピングが体験可能になるという。

具体的には、店頭と店舗内倉庫で複数パターンの読み取りアンテナを設置し、店頭商品の読取精度・読取範囲、店舗内倉庫商品の読取精度の検証、店頭で読み取った商品情報の来館者へのメール告知による効果測定を行う。

店頭では、いかに効率的に大量の商品情報を読み取ることができるかを検証。一方、店舗内倉庫では、倉庫内の商品だけをいかに正確に読み取ることができるかを検証し、それぞれの空間に対して最適なアンテナ配置方法を確立する。

また、読み取りアンテナからの電波は、広範囲の商品を瞬時に把握できる一方で、壁などの障害物も貫通してしまうため、限られた空間の読み取りについては不向きな側面も持っている。

そのため、今回一部の店舗内倉庫、試着室については、壁面、天井内部にあらかじめ金属板を入れ込む。電波が限定された一定の区画を作り出すことによって、当該区画内の商品だけを正確に把握できるかも検証する。

限られた空間内の正確な在庫情報を取得することができれば、店舗での適正な在庫管理にも活用することができるようになる。そのほかにも、読み取られた商品情報を実際に活用した販促効果についても検証していく。

■実証実験の実施概要
三井ショッピングパーク ららぽーと立川立飛
期間:2月13日~27日(予定)
店舗内(店頭)商品の読取実験
読取商品の来館者への告知

三井ショッピングパーク ららぽーとTOKYO-BAY
期間:4月3日~24日(予定)
店舗内(店頭)商品の読取実験
店舗内(倉庫)商品の読取実験

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