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セブンイレブン/2018年12月末のアプリDL数797万、提示率に課題

2019年01月16日 17:50 / IT・システム

セブン&アイ・ホールディングスは1月11日、セブン-イレブンとイトーヨーカドーアプリのダウンロード(DL)数を発表した。

2018年12月末で、セブン-イレブン797万DL・提示率6.6%、イトーヨーカドー136万DL・提示率14.0%となった。

<セブンイレブンアプリ>
セブンイレブンアプリ

2018年6月からアプリをリニューアルし、2社合計で2019年5月末に1000万ダウンロードを目標としていたが、2社共に順調に推移している。

アプリをダウンロードしても、実際に店頭で提示する提示率が2社とも低く、課題があるものの、継続利用に向け、ユーザビリティ向上、コンテンツ充実、プロモーション強化を推進する。

2017年と2018年の10月のセブン-イレブンの来店回数をnanacoで分析すると、非アプリ会員の来店回数は2017年10.5回、2018年10.2回となり、0.3回減少していた。

アプリ会員は2017年13.7回、2018年15.1回で1.4回増加しており、アプリにより客数が増加することが分かった。

2018年11月1日~14日、アプリ会員全員にリニューアルしたカフェラテ無料引換券を配布して、商品のファンづくりと、新規顧客の獲得を目指した。

10月時点でセブンカフェの購入経験のある会員は49万人で、クーポン利用客27万人、2週間後継続購入客は8万人となった。

セブンカフェの購入経験のない会員は478万人で、クーポン利用客97万人、2週間後継続購入客16万人で、合計で24万人のカフェラテファンを獲得した。

2019年上期には、新たなスマホ決済サービス「セブンペイ」を開始する予定で、アプリからストレスなく決済できることで、アプリの提示率の向上を目指す。

<イトーヨーカドーアプリ>
イトーヨーカドーアプリ

12月には、そごう・西武のアプリを会員プログラム「セブンマイルプログラム」に連携しリニューアルした。来期からは赤ちゃん本舗、ロフトのアプリを一新し、「セブンマイルプログラム」に連携させる予定だ。

セブンマイルプログラムを活用して、顧客分析を実施し、「優良」「準優良」「低頻度高購買」「高頻度低購買」「成長」「エントリー」の6つのカテゴリーで顧客分析を行った。

人数構成比では、優良7.5%、準優良14.1%、低頻度高購買7.6%、高頻度低購買20.6%、成長37.8%、エントリー12.5%となった。

金額構成比では、優良30.9%、準優良26.5%、低頻度高購買16.7%、高頻度低購買12.1%、成長12.8%、エントリー0.8%だった。

優良と準優良を合わせた21.6%の顧客で、売上金額では57.4%を占める結果となった。

現在、毎月、顧客マップを作成し、会員のクラス移動を補足し、対応策を立案・実施している。

離脱防止策として、「おかえりなさいマイル」を付与。最終購買から一定期間以上経過した会員へボーナスマイルを付与したところ、10月に配信した会員の約30%が再購買し、売上は約10億円となった。

10月に再購入したお客が11月に購入した金額は約15億円となり、離脱防止策として有効なことが分かった。

買い回り促進、購買回数向上では、セブン-イレブン、イトーヨーカドー、オムニ7での購買回数に応じてボーナスマイルを付与したところ、10月は約25%の会員が反応した。

セブン-イレブンとイトーヨーカドーのアプリはスタートから半年ではあるが、新規会員の獲得とクラスアップについては一定の成果を出している。

今後は、2018年6月に発足したセブン&アイ・データラボを通じ、更なる緻密な顧客分析と仮説立案を行いPDCAサイクルを回す計画だ。

セブン&アイ・データラボの参加企業は10社から11月末で20社に拡大している。

セブン&アイが持つデータと参加企業が持つデータを組み合わせて分析することで、効率的な販促施策、あるいは出店政策につながる発見も生まれているという。

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